Subject : ベンチマーキング(benchmarking)
カテゴリー : ビジネス
ベンチマーキング(benchmarking)
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経営や業務・ビジネスプロセスの非効率な部分を改善するため、他分野における優良事例(ベスト
プラクティス)を探し出して分析し、それを指標(ベンチマーク)に自社の活動を測定・評価して、変革を
進める経営改善手法のこと。
日本経営品質賞アセスメント基準書(日本経営品質賞委員会)では、「組織が改善活動を行うときに
、業界を超えて世界で最も優れた方法あるいはプロセスを実行している組織からその実践方法を学
び、自社に適した形で導入して大きな改善に結びつけるための一連の活動」と定義している。
ベンチマーキングの特徴は、改革・改善活動を進める上で“あるべき姿”として、ある分野で最高水
準の業績を上げている組織の業務プロセスをベストプラクティスに設定することと、自社の“現状”や
あるべき“目標”を数値化し、改善の進ちょく状況や効果を継続的に計測・把握することにある。現状
と目標を比較するために用いる数値化した指標は「ベンチマーク」と呼ばれ、その適切な設定・設定
がベンチマーキングの最重要ポイントとなる。
ベンチマーキングは、米ゼロックスにおいて行われてきた体系的な業務改善運動がベースとなって
いる。同社は1960年代後半から、すでに競合他社の製品提供プロセス分析などを行い、その製品や
サービス、財務指数、プロセスをベンチマーキングする活動を行っていた。1980年代に入ると日本企
業に市場シェアを奪われ、これを奪回するために「日本に学べ」というコンセプトで全社的なベンチマ
ーキング運動が行われるようになったという。また、このころ異業種の“プロセス”に注目したプロセス
・ベンチマーキングが発達する。異業種の企業であれば競合他社に比べて幅広く深い情報を得ること
ができ、また業界水準を超える効果が期待できるというメリットがある。
マルコム・ボルドリッジ賞を創設した米国生産性品質センター(APQC)はベンチマーキングの世界最
先端の機関として知られ、1990年代にはベストプラクティス移転に力を入れるようなった。さらに1990
年代半ばからナレッジマネジメントの領域にもベンチマーキングを適用する活動を行っている。
初期のベンチマーキングでは比較対象となるベストプラクティスを見つけ出して分析する作業が必要
だったが、近年ではAPQCビジネスプロセスモデルのようなリファレンスモデルが整備され、企業だけ
でなく自治体改革などでも実施されるようになってきている。
なおコンピュータの世界では、同じ条件のタスクを実行することで、ハードウェアあるいはソフトウェア
の性能比較することを「ベンチマーク(・テスト)」という。
⇒
BSC (バランスト・スコアカード)
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