Subject : バイラルマーケティング
カテゴリー : ビジネス
バイラルマーケティング
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バイラルマーケティングとは、企業の商品やサービスを消費者に口コミで宣伝してもらい、利用者を広げるマーケティング戦略。「バイラル」は「感染的な」という意味で、マーケティングの仕組みをウィルスの感染・増殖に例えている。
一般的なマーケティング戦略では、企業は広告メディアを利用して直接消費者に自社のサービスを宣伝する。これに対して、バイラルマーケティングでは、既存のユーザに自社のサービスを知人に紹介してもらえるよう働きかけ、既存のユーザを通して間接的に自社のサービスを宣伝する。
バイラルマーケティングには、サービスや商品自体が知人を巻き込みやすい構造になっている「1次的バイラルマーケティング」と、サービス自体には知人を巻き込む必要がなく、インセンティブなどで紹介行動を誘発する「2次的バイラルマーケティング」がある。
1次的マーケティングの例としては、ICQのようなインスタントメッセージングサービス、メーリングリストのホスティングサービス、電子年賀状サービスなど、複数人の間のコミュニケーションを支援するものが多い。
1次的マーケティングでは、ユーザはサービスを活用するために積極的にサービスを紹介する傾向が強まるため、サービスを提供する企業が特に意識しなくても、ユーザ間で勝手にバイラルマーケティングが発生する。
2次的バイラルマーケティングにあたるのは、いわゆる「お友達紹介キャンペーン」のような商品販売サイトのキャンペーンに代表される、インセンティブベースのマーケティングである。
例えば、ネット通販を行うWebサイトの場合、よほど商品が優れている場合でもなければ勝手に口コミが広がることはない。そこで、2次的バイラルマーケティングではユーザの紹介行動を誘発するべく、「お友達を紹介してくださった方に割引券を進呈」といったインセンティブを提供する。
バイラルマーケティングでは、企業は少数の初期ユーザを抱え、口コミが発生しやすい環境を整えておくだけでよく、比較的コストもかからない(インセンティブ予算程度しかかからない)。特に1次的バイラルマーケティングや、2次的でもキャンペーンの内容が1次的バイラルなマーケティングは、手間の割に高い成果をもたらすことがある。前述のICQは、ほとんど宣伝を行わなかったにも関わらず1000万人規模のユーザを獲得している。
このように、時として1次的バイラルはインターネットの勢力図すら変えるほどの破壊力を持つが、一方で、バイラルマーケティングでは宣伝の規模を企業がコントロールできないため、マーケティングの当たり外れが激しい。
また、マーケティングが当たった場合でもそれがインセンティブ付きのキャンペーンだった場合、とんでもない金額のインセンティブコストがかかってしまう場合もあるなど、コントロールの難しいマーケティング手法である。
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