Subject   : BTO(Build to Order)

カテゴリー : ビジネス


 BTO(Build to Order)
 BTOとは、最終消費者が注文した時点から、メーカーが消費者の求める個々の仕様に応じて受注生産を迅速に行う生産システムのことです。

 企業の経営スピードが速まり、消費者のニーズがめまぐるしく変化する昨今、予測をもとに見込み生産した大量の最終製品が不良在庫となり、メーカーの収益を悪化させるリスクが高まっています。また、不良在庫化を恐れるメーカーが、消費者にとって必要ではない機能を含んだ製品を提供するケースも多く、生産と消費の双方にとって非効率になりがちです。BTOは、組立型産業において、このような不良在庫のリスクを低減する有効な経営手法です。
 BTOを実践する企業では、すべての最終製品は顧客の注文を受けて生産されるので、理論的には在庫が発生しません。しかも、個々の消費者の要求仕様に対応できるので、余分な機能を省いた低コストかつ競争力のある製品を供給できます。

 BTOは、米国のデル・コンピュータの成功を契機に広く知られるようになり、今日では多くのPC関連企業で採用されています。また、自動車メーカーであるマツダの“WEB TUNE FACTORY”に見られるように、組立型産業でBTOを採用する企業が増えています。
 デルが取り入れたのは、BTOと直接販売を組み合わせたダイレクト・モデルです。インターネットを介した受注・生産・流通システムを活用することで、中間流通業マージンを削減、受注から販売までのリードタイムの短縮、消費者との接点強化を実現しました。近年では、部品サプライヤーも含めた上流側のSCMも進んでおり、デルのダイレクト・モデルはさらなる進化を遂げています。
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