Subject   : プロジェクトマネジメント(PM) 

カテゴリー : ビジネス


 プロジェクトマネジメント(Project Management)
プロジェクトマネジメントとは、チームに与えられた目標を達成するために、人材・資金・設備・物資・スケジュールなどをバランスよく調整し、全体の進捗状況を管理する手法。従来型の、「QCD」(品質・コスト・納期)の3つに着目したマネジメント手法と区別する際には特に「モダンプロジェクトマネジメント」と呼ばれる。

モダンプロジェクトマネジメントは、1950年代後半に米国防総省が大規模プロジェクトを管理するためにマネジメント手法を体系化したのが始まりとされる。その後、大学や研究機関などでの研究を経て、現在ではアメリカの非営利団体PMI(Project Management Institute)が「PMBOK」としてまとめた知識体系が事実上の標準として世界中の様々な分野で広く受け入れられている。

PMBOKでは、プロジェクトを遂行する際に、スコープ(プロジェクトの目的と範囲)、時間、コスト、品質、人的資源、コミュニケーション、リスク、調達、統合管理の9つの観点(「知識エリア」と呼ばれている)でマネジメントを行う必要があるとしている。適用分野(業界)を超えた標準知識体系を定めることによって、プロジェクトマネジメントの共通概念・用語を設定している。

これまでは、プロジェクトの管理は企業のベテラン社員などが経験と勘を頼りに各々が独自に工夫して進めていたが、モダンプロジェクトマネジメントはこうした属人的な要素に頼らないマネジメント手法を目指しており、PMBOKではプロジェクトマネージャがいつどういった点に注意して何を行うべきかについてある程度具体的に定めている。ただし、様々なプロジェクトに応用できるよう汎用的な内容になっているため、標準プロセスに通じた上で各マネージャが工夫できる余地も大きい。

日本ではシステム構築やソフト開発のプロジェクトを効率的に管理する手法として紹介され、普及してきた経緯があるため、IT分野のマネジメント手法だと思われていることが多いが、基本的にはあらゆるプロジェクトに応用可能な汎用的な手法である。実際、大規模建築物の建設や企業経営から軍備に至るまで、様々な分野に適用事例がある。

PMIではPMBOKに準拠した国際的な認定制度「PMP」(Project Management Professional)を展開しており、日本でもPMP取得者が年々増加している。



 ⇒ CSR (corporate social responsibility)

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