Subject : スパルタ
カテゴリー : 歴史
スパルタ
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紀元前12世紀にピンドス山あたりから移動して南下したドーリア人は、他のギリシア諸種族の移動を誘発しながらペロポネソス半島一帯を占拠し、先住ギリシア人と共存しながら定着した。ドーリア人の一派のスパルタ人(スパルティアタイ。自らはラケダイモンといった)は、エウロタス河畔に居を定め、自らを強固な支配身分の共同体として結合し、他の従属的な諸身分を抑える戦士団の共同体をつくった。スパルタ人が支配する従属民には、ヘイロータイという奴隷身分とペリオイコイとよばれる半自由民があった。
ペルシア戦争では他のポリスと同調してペルシア帝国と戦った。特にスパルタの陸軍はテルモピュライの戦いでレオニダス王が奮戦したが、戦死してペルシア軍に敗れてしまった。その後、海軍力を主としたアテネに主導権を握られることとなった。
アテネとの対立はついにペロポネソス戦争となって激突、スパルタはペロポネソス同盟を組織して次第に優勢となり、ついにアテネを破った。こうして、一時ギリシアでのスパルタの覇権が成立する。
スパルタはペロポネソス戦争でアテネに勝利したが、その背後にはペルシア帝国(アケメネス朝)からの資金援助を受けていたことがある。この勝利によってスパルタはギリシアの覇権を握ったが、そうなるとギリシアに統一政権が生まれることを恐れたペルシア帝国は、一転してアテネ・テーベ・コリントなどに資金を援助するようになり、スパルタとのコリント戦争(前395〜387)を起こさせた。この戦争は決着がつかず、ペルシア帝国の大王の仲介で和睦した(「大王の和約」)。その後、ギリシアではテーベが台頭、スパルタは前371年に敗れて衰退する。
- ● ヘイロータイ(ヘロット)
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スパルタ市民に所有され、そのクレーロス(持ち分地)を耕作して現物貢納を義務づけられている奴隷身分。(ヘロットはその英語表現)スパルタ人に征服された先住民(アカイア人)であるが、たびたび反乱を起こして抵抗し、そのため厳しく武力で押さえつけられていた。また「スパルタの青年は時々田園を見回って、疑わしいヘイロータイを見ればその場で殺してよかった。」
- ● ペリオイコイ
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スパルタには市民と奴隷の間の中間的な存在として、ペリオイコイという人々が存在した。彼らはスパルタ人とは同じドーリア人であるが、スパルタの中心市からは離れた集落に住み農業や商工業に従事した自由身分であった。しかし参政権などの市民権をもたなかった。その点で奴隷(ヘイロータイ)とは違う半自由民と言える。
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