正式には国際復興開発銀行(International Bank for Reconstruction and
Development ; IBRD)という。1944年のブレトン・ウッズ協定に基づいて設立され、46年6月に業務開始した国際金融機関の中心的存在。
当初は各国の戦災からの復興と開発の促進が目的だったが、現在では途上国向けの融資が中心で商業ベースで長期のハードローン(条件の比較的厳しい融資)を行う。世銀融資の対象にならないプロジェクトにソフトローン(条件のゆるやかな融資)を行う第2世銀(IDA=国際開発協会)、途上国の民間企業に融資するIFC(国際金融公社)、国際投資紛争調停機関(ICISI)、多国間投資保証機関(MIGA)と合わせて「世銀グループ」と呼ぶ。世銀は各国の出資によって運営されているが資金不足が悩みで、組織の改革と効率化が課題となっている。2007年5月には女性厚遇問題でウルフォウィッツ総裁が辞任に追い込まれるスキャンダルも発生した。本部はワシントン。