結石の予防ですが、まず尿が濃くなる夏場、あるいは高温な場所で働く人に多い傾向があるので、尿を薄くするために水分を十分にとります。次に、夕食と眠るまでの間隔を十分にとり、最低でも2時間以上はとりましょう。さらに、バランスの良い食事を心がけて下さい。
尿管結石や腎結石は、シュウ酸カルシウムの結晶でできている場合がほとんどです。これは、食べ物から取ったシュウ酸が尿に出て、腎臓内でカルシウムと結合してできます。いったん出来たシュウ酸カルシウムは溶けない為、薬で溶かすことは出来ません。予防には、シュウ酸の多い食べ物を取る時はカルシウムを一緒にとって、腸から吸収する前に中和してしまうのが有効です。シュウ酸の多いコーヒー、紅茶にはミルク(カルシウム)をたっぷり入れる。ほうれん草、小松菜、たけのこのおひたし(シュウ酸が多い)には、鰹節(カルシウムが多い)を十分にかける。などの工夫をするだけで、結石の再発はかなり防げます。
ココア、ナッツ、コショウ、お茶などシュウ酸塩を多く含む食品の過剰摂取など
にも注意しましょう。
シュウ酸の多い食べ物とカルシウムは同時に取らないと予防効果がありません。1時間以上間をあけて別々に取ると、かえって尿管結石ができ易くなる恐れがあります。御注意下さい。(結石の成分が、尿酸やシスチンなどの特殊な成分だった方は、ここに書いた方法では予防できませんので、医師の指導に従ってください。)
尿酸結石には、肉、魚、鶏肉を控えた食事がよいとされています。こうした食品は尿中の尿酸濃度を上昇させるからです。アロプリノールを服用して尿酸の産生を抑えます。尿の酸性度が高くなると尿酸結石が生じやすくなるため、尿酸結石がある人はクエン酸カリウムを服用して尿をアルカリ性にする必要があります。