Subject  : SARS(重症急性呼吸器症候群)

カテゴリー: 健康・医療情報 


 SARS(重症急性呼吸器症候群)
 SARSコロナウイルスを病原体とする新しい感染症です。

 SARS患者と接した医療関係者や同居の家族など、患者のせきを浴びたり、痰や体液等に直接触れる等の濃厚な接触をした場合に感染し、2日〜7日、最大10日間程度の潜伏期間を経て発症します。潜伏期あるいは無症状期における他への感染力はない、あったとしても極めて弱いと考えられています。  また、SARSコロナウイルスは、エタノール(アルコール)や漂白剤等の消毒で死滅します。現在のところ患者が触れた物品を通じてSARSが人へ感染する危険は小さいと考えられています。
 SARSが疑われるのは、
 (1) 10日以内にSARSの流行地域から帰国するか、又は10日以内にSARS患者の痰や体液に触れる等の濃厚な接触があった方で、
 (2) 38℃以上の発熱、
 (3) せきまたは息切れ等の呼吸器症状がある方です。


 【治療】
空気中への微生物の拡散を制限する換気システムを備えた部屋に、数日間、患者を隔離するべきです。SARSかもしれない患者をケアする医療従事者は、マスク、ゴ〜グル、ガウン、手袋を着用します。
オセルタミビルやリバビリンを含む抗ウイルス薬とステロイドでSARSの治療を試みます。中等度の呼吸困難がある患者は、プラスチックの経鼻チューブまたはフェースマスクによる酸素投与が必要になります。重度の呼吸困難がある患者では、人工呼吸器による補助が必要になります。
 ⇒ 感染症の種類

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