Subject  : にきび、おでき、せつ、よう

カテゴリー: 健康・医療情報 


 にきび、おでき、せつ、よう
● にきび(尋常性ざ瘡[そう])
にきびは思春期に多く発生し、その多くの例は20代頃に自然に治るといわ れている。しかし、最近では成人期から30才頃にまで及ぶ方が多くみらて いる。いずれは二度と発生しなくなるが、それがいつになるのかは個々の 人によって違い、誰にもわからない。そして、最後は必ずにきびの後遺症 である瘢痕(にきびの跡形)を残ることが多い。 にきびの症状は 思春期のホルモンのアンバランスにより皮脂腺の働きが 高まり、毛孔・脂腺排出管の角化と毛包内の皮脂の貯留による面ぽうの発生→丘疹→膿疱→硬結→嚢腫(のうしゅ)→瘢痕(はんこん)と変化する。通常、かゆみなどの症状はありません。 従って、内分泌のバランスを整える治療とそれぞれの症状に応じた治療 が必要になってくる。例えば、生理の前になるとにきびの症状が悪くなっ てくる。

● おでき
「おでき」とは、毛包(毛穴の奥で毛根を包んでいるところ)に化膿菌が 入り、毛包とその周囲の組織に炎症をおこし、化膿したものである。子 どもから大人まで誰もでき、また、足のうら以外の毛の生えているところ はどこでもできる。 大きさや部位で名前が違う。米粒くらいのものは「毛包炎」、それより 大きいものは「せつ」、これが同時に十数個のも毛包にでき、つながった ものを「よう」という。

● せつ(やまいだれに節)、癰(よう)
 毛嚢または皮脂腺の化膿菌(主として黄色ブドウ球菌)の感染による化膿
 はじめは比較的限局性の腫脹ですが、壊死に陥った組織が解離して中央に膿栓を生じ、ついに自潰排膿して治癒するのが常で、ときに蜂巣炎を伴い、発熱し、急性リンパ節炎を起こすことがあります
また、顔にできたせつを「面 疔(めんちょう)」 、 かみそり負けしてできるものを「尋常性毛瘡[もうそう]」、別名「ねぶと、かたね」といいます。、赤くふくれ、うみをもったり、かさぶたを形成したりします。
「せつ」は、はれて赤く盛り上がり、その部分が熱っぽく痛みがあり 、触れるとしこりがある。 やがて口があき、膿が出てしまえば自然に治る ことが多い。この間は1〜2週間くらいで、あとに瘢痕が残ってしまう。

 「癰(よう)」は、せつの密生したもので、多数の毛嚢が同時に化膿菌によって侵されて起こる化膿性炎です。
「 よう」は、痛みとともに発熱することが多く、また、リンパ節がはれるこ とも多い。 化膿がすすむと表面は破れて膿が出る。合併症としてリンパ節炎や 蜂窩織炎を起こすことがあります。

膿瘍の治療は、切開して中の膿を出します。膿を吸い出した後は、そのくぼみを滅菌した生理食塩水で洗浄して中に膿が残らないようきれいにします。膿を出した後、その部分をガーゼで24〜48時間程度覆っておくこともあります。
膿を完全に吸い出せたら、普通は抗生物質を使う必要はありません。しかし、感染症が広がっている場合や、膿瘍が顔面の中ほどから上の部分にできている場合は、ジクロキサシリン、セファレキシンなどの抗生物質を使って黄色ブドウ球菌を確実に殺す必要があります。
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