Subject  : 浄水器

カテゴリー: 生活情報


 浄水器
浄水器はますます軽量・小型化し大量に生産され価格も安価になりました。 小型浄水器の濾過材には「活性炭」と「中空糸膜」とが使われます。一部の製品には中空糸膜のかわりに不織布フィルターが使われていることもあります。
浄水器はカートリッジが命なのです。最近のカートリッジは鉄サビによる汚れは目で見えるようになっている物もあります。しかし目に見えない多くの有害物質もカートリッジは濾過し続けています。定期的にカートリッジを交換しなければ、安全が保証されているとはいえません

● 活性炭
一般に粒状活性炭が使われていますが、活性炭には細かい孔 (0.5〜5ミクロン。1ミクロンは1000分の1ミリ)が無数にあいていて、 そこに匂いや汚れの分子が入り込みます。 1gの活性炭の表面積は合計すると1000平方メートルもあるそうで、 一つのカートリッジに80〜100gの活性炭が充填されていますので、 総面積は8万―10万平方メートルにもなるのでしょうか。 主成分はもちろん炭素です。塩素と結びつきやすいので、 水道水のカルキ臭除去には効果的です。
活性炭は鉄サビの除去は苦手ですし、何よりも塩素を分解除去してしまうので、カートリッジの内部には塩素がなくなってしまいます。塩素がなくなると、微量有機物をいっぱい吸着した活性炭は細菌にとって格好の餌場、生活の場となり、活性炭表面に細菌などの微生物が発生することになります。
● 中空糸膜
中空糸膜はもともと人工腎臓などの血液透析のために開発されたもので、特定物質を分離したり精製したりする合成繊維の膜です。
 膜といってもマカロニ状の真ん中が空いている多層構造の糸状繊維で、一本の口径が約0.2から0.3ミリ、その表面に0.1ミクロン径(1ミクロンは1000分の1ミリ)の微細孔が無数にあいているものです。これをたくさん束ねて、両端を固定し円筒容器に入れたものが中空糸膜のカートリッジです。
 一般に細菌の大きさは数ミクロン程度(大腸菌は1ミクロン)なので、細菌入りの水を0.1ミクロン径の微細孔をもつ糸状繊維に通すと、孔の径よりも大きい細菌は膜の表面で遮られ通過できないことになり、こらが中空糸膜による細菌除去の仕組みです。
 中空糸膜では細菌の他、活性炭が苦手とする鉄サビ、濁りや原虫類などミクロの汚れを除去する働きがあります。しかし中空糸膜は膜表面で細菌や有害物質の漏れ出しを止めているだけで、消滅させるわけではないので、浄水器を何日も使わずにいると内部の水が滞留してしまいます。こうなると細菌はどんどん増殖してしまうので、夏場の温度の高いときなど特に注意が必要です。 使い始めるときに数十秒か数分間水を流すよう注意しましょう。
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