Subject : 燻製食品
カテゴリー: 生活情報
燻製食品
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一般に肉類、卵類、魚介類などをあらかじめ塩漬けなどの処理をして、燻煙に曝して乾燥することで、燻煙中の成分を吸収させて保存性を高めて、特有の風味をもたせた食品で、乾燥食品でもある。
これにはおもに保存性をよくするために低温で燻乾させる冷燻品と、風味を高めるために高温で短時間に燻煙処理する温燻品がある。燻材は一般にカシ、ナラ、クヌギ、ブナ、クルミなどの樹脂が少ない木が用いられる。いずれの場合も燻煙(燻液)中に含まれる抗菌(防腐)性物質や油脂の抗酸化物質が燻製品の変質を防ぐ役割をもっている。一般的にはサケ・マス類、ニシン、イカなど魚介類の燻製品が知られている。なお、燻煙処理をせず燻液に漬けて乾燥した液燻品もある。また、古くから農家では"いろり"の煙で燻製品をつくって保存食にしたり、"炭焼き"の副産物である木酢(wood vinegar)が燻製に利用されている。
燻煙(くんえん)とは、香りの良いサクラなどの木材を高温に熱した時に出る煙を食材に当てて風味付けをすると同時に、煙に含まれる殺菌・防腐成分を食材に浸透させる食品加工技法のことである。木材を完全燃焼させるとあまり煙が出ないので、意図的に不完全燃焼の環境を作り多量の煙が出るように工夫される。直接木材に点火し燃やす方法と、他の熱源で木材を加熱して煙を出す方法とがある。
燻製窯(スモーカー)はスモークチップから出る熱煙を閉じ込め、材料をいぶす為の道具です。スモークチップは、木を砕片に加工したもの。砕片を再度圧縮処理して固まりに加工した製品も市販されている。チップ化せずに、小枝や薪をそのまま利用することもある。家庭では、茶葉をスモークチップとして利用することも出来る。種類によって香りが違う。サクラ、ナラ、ブナ、ハンノキ、シナノキ、カシワ、クルミなどが使われます。
材料を塩や香辛料などを混合したピックル液・ソミュール液に漬け込む。
一度軽く洗い、乾燥させる(表面が乾くまで)。
スモーカー内部に材料を吊るし、いぶして完成。
燻煙法は加工温度の違いにより3分類され、加工温度の高いものから熱燻、温燻、冷燻と呼ばれる。
- ● 熱燻
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摂氏80度以上の高温の煙でいぶす方法で、燻煙時に食材が加熱調理されることになる。細かな温度管理も不要で、最も手軽に出来る簡易燻煙法といえる。燻煙時間は10〜60分程度である。簡易燻煙法であるため、食品の保存には向かない。
材料−アーモンド
- ● 温燻
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最も一般的な燻煙法で、摂氏30〜60度ほどの煙でいぶす。燻煙時間は、数時間から1日程度である。一般に燻製という場合は、温燻を指すと考えてよい。最も保存性が高い燻煙法で、保存食という本来的な意味での燻製を作ることが出来る。代表的な製品にベーコン、スモーク・ジャーキーがある。
材料−鶏肉、魚介類
- ● 冷燻
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摂氏15〜30度ほどの煙でいぶす方法。木材は高温に加熱しなければ煙を出さず、出た煙も当然高温である。冷燻の場合はこの煙を冷やして食材をいぶさなければならないので、大掛かりな設備が必要となる。また、細かな温度管理が必要で、燻煙時間も1〜4週間程度と桁外れに長く、素人が製造するのは不可能に近い。煙を効率的に冷やすためと、生ものを長期にわたって加工しなければならない制約から、製造は気温の低い冬場などに限られる。代表的な製品に生ハムやスモークサーモンなどがある。
材料−タラコ、プロセスチーズ
- ● その他
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燻製液(いわゆる木酢液)に食品を漬けてその後、乾燥させる液体燻製という手法が食品加工業界では多用されている。木酢液は市販もされているが、ほとんどは食用ではないため注意が必要。食品用に精製されていない木酢液には発がん性物質(タール分)も含まれているので、絶対に食品には利用しないこと。食用に精製されたものは燻製液または燻液などの名称で販売されており、木酢液の名称で市販されているものは食用には不適なものと考えたほうが良い。
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