Subject  : シルク

カテゴリー: 生活情報


 シルク
 シルクには、 「生糸(キイト)」 「絹紡糸」 「絹紡紬糸(ケンボウチュウシ)」 「柞蚕糸(サクサン、タッサーシルク)」 などなど、色々な種類があります。シルクには、「軽くてふくらみがあってしなやか」という特徴があります。

シルクは約0.2ミクロンの「フィブリル」が束になった「フィブロイン」の まわりを「セリシン」というのりのようなものでおおわれています。 ちょうど海苔で巻いた”そばずし”のような構造です! (海苔が「セリシン」でそばが「フィブリル」です) すべてたんぱく質です。
セリシンの中でフィブリルが細かくねじれあっていることで、光が複雑に屈折してあのきれいな光沢になったり、フィブリルの細かいすき間のおかげでふくらみと保温性が生れます。



○ 生糸(キイト)
一番高級なのは「生糸(キイト)」です。 着物などの「正絹(ショウケン)」も「生糸」 です。 「生糸」は一本が千メートルにも及ぶフィラメ ント状のながーい繊維を、何本か束にして作ります。 フィラメントなのでほとんど毛羽がなく、つるっとしています。 繊維一本一本が切れていないので、はりがあり、しなやかな風合いになります。 なんといっても光沢がすばらしいです。

○ 絹紡糸
「絹紡糸」は、「生糸」にできなかった繭(まゆ)を集めて、それを綿状にして紡いだものです。 短い繊維(スパン)を使っているので、風合いはやわらかくふくらみがあり、温かみがあります。 優しいタッチで落ち着いた光沢があります。 綿で染めることができるので、メランジカラーを作ることができます。

○ 絹紡紬糸(ケンボウチュウシ)
「絹紡紬糸」は「絹紡糸」にもできなかった、やや質の悪い(むらやネップのある)綿をつむいで作ります。 綿にむらやネップがあるため、糸の形状もぼこぼこしています。 そんな形状を利用して、シルクネップを入れたものが多いですね。 とてもふくらみのある素材です。 値段もお手ごろです。

○ 柞蚕糸(サクサン、タッサーシルク)
「柞蚕糸」は外で放し飼いにされる「野蚕糸」なので、かたい葉っぱなども食べます。 そのため「家蚕」の蚕に比べて繭を吐き出す口の中の歯が、ぎざぎざしているそうです。 ぎざぎざした歯のすき間から繭を吐き出すので、「家蚕」の「生糸」に比べて繊維にムラができます。 その複雑なムラのせいで「生糸」のつるっと感に比べて、すりガラスのような微妙な光沢感になります。 独特のきしきし感(絹鳴り)です。

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