POP before SMTP

不正メールの送信や中継を防止する手段の1つです。 メーラーがメールを送信する際に、必ずPOP（Post Office Protocol） による認証を行うため、メールサーバはつねに認証されたメール送信処理だけを行うことができます。 これにより、ISPや企業などのメールサーバに対して不正なメール送信依頼がくるのを防ぐことができます。
　POP（Post Office Protocol）は電子メールを保存しているサーバから メールを受信するためのプロトコルを指し、 SMTP（Simple Mail Transfer Protocol）はメールを送信したり、サーバ間でメールをやりとりするためのプロトコルを指します。
　現状、スパムメールなどの踏み台として、送信サーバが悪用される 事態が横行しているため、ISP事業者はPOP before SMTPを設定する ところが増えています。
　このような設定を行っているメールサーバの場合、 認証→受信→回線切断のように通信が終わるたびにセッションをクローズするようなメーラーでは、 送受信を行うことができません。特にモバイル機器には、 いまだにそのような設定がハードウェア上にて制限されていることがあり、利用に当たっては注意が必要です。 また、送信ボタンを押したら直ちに送信の設定をしていると メール送信がエラーになることもあります。
　また、受信または受信リストの受け取りを完了しないと、 送信のプロセスに移行できない仕組みのため、大量にメールが たまっている場合や毎回多数のメールを 受け取るようなユーザーの場合、送信までに時間がかかってしまう 欠点もあります。