Subject   : CIDR(Classless Inter-Domain Routing )

カテゴリー  : インターネット・通信 > 


 CIDR(Classless Inter-Domain Routing )
CIDRとは、インターネット上のIPアドレスの割り当てと経路選択(ルーティング)を柔軟に運用する仕組み。IPアドレスのクラス分けを廃止し、組織の規模に応じて割り当てるアドレスの数を柔軟に選択できるようにした上で、アドレスブロックをグループ化して経路情報を集約するようにしたもの。

従来、インターネット上のIPアドレスは、上位8ビットがネットワーク部で残り24ビットがホスト部のクラスAと、ネットワーク部が16ビットのクラスB、24ビットのクラスCに分類され、組織の規模に応じてそれぞれのクラスのブロックが割り当てられてきた。しかし、AとB、BとCでそれぞれ256倍もアドレス数が異なるため、インターネットの急激な普及により未割り当てアドレスが逼迫する一方、大きなクラスのアドレスを運用する組織では活用されずに大量のアドレスが余るという事態が生じた。

CIDRでは1ビット単位のサブネットマスクを用いてネットワーク部の大きさを指定するようにして、割り当てるブロックのサイズを柔軟に変更できるようにした。ブロックの表記はネットワークアドレスの末尾に「/」とサブネットマスクのビット数を付加して「192.168.0.0/16」のように記述する。これをCIDR表記ということがある。

同時に、地理的に大きな範囲を管轄する組織(例えば地域インターネットレジストリ)に大きなアドレスブロック(CIDRブロックと呼ばれる)を割り当て、これを分割してより小さい組織(例えば国別レジストリ)に割り当てるという階層的なアドレス管理を導入した。これにより、CIDRブロック単位で上位ビットが一致するアドレス同士は地理的に近く、途中まで同じ経路で到達できるという関係になり、少ない経路情報で効率的に経路選択が行えるようになった。

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 ⇒ 「IT用語辞典e-Words」参照

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