Subject   : カルボン酸とエステル

カテゴリー  : 学びの館 > 化学 


 カルボン酸とエステル
カルボン酸は、  カルボキシル基−COOH をもった化合物です。 R−COOH
カルボキシル基の水素原子が電離して水素イオンになるため、
RCOOH ⇔ RCOO− + H+
 炭酸水より酸性が強くなります。

エステルは、酸とアルコールから水分子がとれて生成する化合物です。 低分子のエステルは,一般に芳香をもった液体で,有機溶媒によく溶けます。
 R−COOH + HO−R’ → R−COO−R’ + H2O
    酸      アルコール    エステル
 CH3−COOH + HO−CH2CH3 → CH3−COO−CH2CH3 + H2O
 酢酸          エタノール       酢酸エチル
エステルに水酸化ナトリウムを加えるとけん化します。
R−COO−R’ + NaOH → R−COONa + R’−OH

■ ギ酸
ギ酸HCOOHは,カルボン酸であり同時にアルデヒドでもあります。 当然,アルデヒドの性質,還元性をもっています。
HCHO + (O) → HCOOH
 アルデヒド基→還元性
 HCOOH → CO2 + 2H+ + 2e−


■ 酢酸(2CH3COOH)
酢酸に炭酸ナトリウムを加えると二酸化炭素が発生します。
Na2CO3 + 2CH3COOH → 2CH3COONa + H2O + CO2


氷酢酸と無水酢酸はよく混同しますから注意して下さい。純粋な酢酸が氷酢酸です。(mp.17℃)
無水酢酸は、2分子の酢酸が縮合したものです。

■ ジカルボン酸
 シュウ酸 HOOC−COOH
 マレイン酸 HOOC−CH=CH−COOH (シス形)
 フマル酸 HOOC−CH=CH−COOH (トランス形)

ジカルボン酸であるマレイン酸とフマル酸の区別にも注意して下さい。シス形がマレイン酸,トランス形がフマル酸です。発泡入浴剤やベーキングパウダーにはトランス形のフマル酸が含まれています。

 ⇒ 有機化合物の同族列の慣用名

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