Subject   : アナログ変調方式

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 アナログ変調方式
 変調とは、信号を、送信しやすい周波数に乗せることです。

音声信号は空気の振動であるが、これをそのまま遠くに伝える事はできない。音声信号を電気信号に変換して電磁波として飛ばす必要がありますが、人間の話し声の周波数は低く、(光速) = (周波数[Hz]) × (波長[m]) の関係があるため、送信する信号の周波数を高く変換して、波長の短い電磁波で送る必要があります。

 アナログ変調方式には、振幅変調(AM)、周波数変調(FM)、位相変調(PM)などがある。

 ○ AM(Amplitude Modulation)
振幅変調。搬送波の振幅の強弱を利用して情報を伝送する変調方式です。AM変調をかけた電波はFM 変調方式に比べて周波数の占有幅が狭く、決められた周波数幅の中でより多くの情報を伝送できるほか、送受信回路の構造が簡単というメリットがあります。搬送波としては、空気中での伝送効率が高い100kHz以上の周波数を有する電波が使われます。具体的な適用例としては、AM ラジオ放送や航空無線、アナログ・テレビ放送などがあります。

 ○ FM(Frequency Modulation)
周波数変調。搬送波の周波数変化を利用して情報を伝送する変調方式です。特長としては、品質の高い音声を伝送できること、雑音に対して比較的強いことが挙げられます。その一方で、周波数の占有幅が広いという欠点があります。さらに、FM 変調をかけた電波が混信すると、強度の弱い電波がつぶされてしまうという現象が起きます。FMラジオ放送やアマチュア無線、業務無線などで使われています。

 ○  PM(Phase Modulation)
位相変調。搬送波の位相変化を利用して情報を伝送する変調方式です。FM変調と比較すると、送受信回路が比較的複雑になるという欠点があります。このほか、FM変調と同一雑音下で比較すると、伝送効率は位相変調の方が優れているものの、周波数帯域当たりの伝送効率が劣ります。このためアナログの位相変調はあまり使用されていませんが、デジタル変調の分野においてPSK (Phase Shift Keying)の名前で広く採用されています。
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