Subject   : ハドロン(Hadron)

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 ハドロン(Hadron)
ハドロンとは、素粒子物理学において強い相互作用をする粒子の総称。

ハドロンにはバリオン(3つのクォークから成る)とメソン(クォークと反クォーク対)とがあります。 強い相互作用の基本理論である量子色力学 (QCD) では、ハドロンはクォーク(と反クォーク)とグルーオンによって構成される複合粒子です。 ハドロンはバリオンとメソン (中間子) の2つに大別されます。 バリオンはスピンが半整数のフェルミオン(フェルミ粒子ともいう)で、陽子と中性子もこれに含まれる。3つのクォークから構成されている。 メソンはスピンが整数のボソン(ボース粒子ともいう)で、パイ中間子、K中間子はこれに含まれる。クォークと反クォークのペアによって構成される。偶数個のフェルミ粒子で構成されているため、中間子全体としてはボース粒子である。 さらに、バリオンの反粒子として3つの反クォークからなる反バリオンがあり、これもハドロンに含まれる。一方、メソンは反粒子もまたメソンであり、反メソンというものはない。 バリオン(と反バリオン)とメソン以外のバリオンは、エキゾチックハドロンまたはエキゾチックバリオン(エキゾチック物質とは無関係)と総称され、 2つのクォークと2つの反クォークから成るテトラクォーク 4つのクォークと1つの反クォークから成るペンタクォーク 6つのクォークから成るダイバリオン などが考えられる。テトラクォークとペンタクォークは発見の可能性のある実験が報告されているが、確実な発見はまだない。実験的にはそれぞれメソン2つ、メソンとバリオン、バリオン2つの複合系との区別が難しい。 ただし、これらの構成クォーク数はクォーク模型的な見方で、QCDによればクォーク、反クォークとグルーオンはハドロン中に不定数あり、上述の見方は量子数について言っていると考えた方が正確である。

 ○ バリオン
クォークを3つ使ってできる素粒子のことです。
 赤、緑、青の3色のクォークを集めると、光の3原色と同じように白色の状態ができあがります。これは、カラーを持たない状態なので、外に色力線をおよぼさない、つまり、強い力をまわりにおよぼさない比較的安定な状態になります。このようにクォーク3つでできた、白色の状態をバリオンといいます。陽子はuクォーク2つとdクォーク1つからできたバリオンの1種ですし、中性子はdクォーク2つとuクォーク1つからできたバリオンの1種です。同様に反クォーク3つでも白色状態が作れますがごれはバリオンの反粒子、反バリオンになります。反陽子や反中性子は、対応する反クォークでできています。
第二世代の「ストレンジクォーク」と、「アップクォーク」「ダウンクォーク」を1個ずつ使うと、 Λ0(ラムダ)が出来る。
 ⇒ 素粒子(クォーク、レプトン)

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