Subject : 中間子(メゾン)
カテゴリー : 学びの館 >
中間子(meson)
-
素粒子あるいはいくつかの素粒子からなる系が、空間の反転(鏡に映すことと等価)に対して対称の時、波動関数の符号の変化をパリティと呼ぶ。パリティは電磁気力、強い力では保存するが、弱い力では保存しない。すなわち、弱い力は、現実の世界と鏡に映った世界で働き方が違うことになる。多数の素粒子から系のパリティは、素粒子自身のパリティと素粒子間の角運動量の両方に起因する。
- ○ CP非保存
-
Cとは、電荷の反転のこと、Pとはパリティ変換すなわち空間の反転のことである。CPの反転とはこれを両方とも行うことである。この世のほとんど全てのものはCPの反転に対して対称になっているのであるが、ただひとつ、中性K中間子では、CP保存の破れ(CP非保存)が観測されている。中性K中間子におけるCP非保存は、もっと普遍的な現象のほんの一角が現れたものと考えられているが、その起源はまだはっきりとわかっていない。中性B中間子についても詳しく調べるなど今後の研究の成果が待たれるところである。CPが保存しないならば、粒子と反粒子のこわれ方に少しの差ができるので、これで、宇宙に粒子が反粒子に比べて圧倒的に多いことを説明することができる。
⇒
素粒子(クォーク、レプトン)
[メニューへ戻る]
[HOMEへ戻る]
[前のページに戻る]