Subject  : おならはどうして出るの?

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  おならはどうして出るの?
おならは、腸内にたまったガスです。その大部分は食事をする時に食べ物や唾液と一緒に口の中に入ってしまった空気で、そのほか、血液中に含まれるガスが腸の壁を通って腸内に入ったものです。これらのガスは窒素や水素、メタンガス、酸素などが成分なのでほとんど臭いはありません。
腸内にたまったガスのうち、残りの約10%は大腸で食べ物が分解される過程で生じるガスで、炭酸ガスやメタンガスが主成分であり、それほど強い臭いはしません。ところが、肉など動物性たんぱく質が小腸で十分消化されずに腐敗すると、インドールやスカトール、硫化水素、アンモニアなどが主成分のガスが発生し、悪臭の原因となるのです。
動物性たんぱく質の多い食事だけでなく、胃腸の働きが低下しているときや、腸内の悪玉菌が多いとき、ニンニクや玉ねぎなどをたくさん食べたときも、おならのにおいは強くなります。
また、腸内のガスは、通常肛門括約筋によって外に漏れないようになっています。しかし、ガスの量が多くなると肛門括約筋はガスの圧力に押されて時々瞬間的に緩み、ガスを勢いよく吹き出してしまうことがあります。これが、おならの音の原因です。
おならは健康状態のバロメーターであり、おならがまったく出なかったり、我慢しすぎてしまったりするのは体によいとはいえません。
成人の腸にたまる1日あたりのガス量は、だいたい100ml〜2,500mlだそうですが、ガスが多くなる 原因があります。慢性胃炎、腸炎、食中毒、直腸の潰瘍など、胃腸になんらかの病気がある場合か、すい臓や肝臓、胆のうの病気、尿路結石などの場合が考えられます。便秘をしている場合も、腸内にガスがたまりやすくなります。 また、牛乳を消化する働きが弱い牛乳不耐症の人が牛乳や乳糖を摂取すると、小腸で消化しきれなかった乳糖が腸内の悪玉菌によって分解され、ガスがたまってしまいます。
こうした内臓疾患がないのにおならの量が多い場合は、ストレスが原因であることが考えられます。精神的なストレスが多い場合や、睡眠不足や過労気味の場合、胃腸の働きが低下してガスが腸にたまりやすくなるのです。
また、悪玉菌は中高年になると増えるため、加齢とともにおならの量が増え、臭くなる傾向にあります。
人目を気にしておならを我慢すると、腸内にガスがたまり、おなかが張って腹痛を引き起こします。ガスが横行結腸にたまってしまうと、すい臓や胆のうを圧迫し、激しい痛みを引き起こすこともあります。 また、腸内に発生したガスの一部が腸から血液中に吸収されるため、血液をろ過する役目を果たしている肝臓に負担がかかり、肝臓の機能が低下します。このため糖尿病や高脂血症を起こしやすくなり、脳卒中や心疾患など大病へとつながる恐れが生じます。
また、腸内にガスがたまると便秘になりやすく、腸内の悪玉菌をさらに増やして有害ガスを発生させ、ますます腸内環境が悪くなる、という悪循環に陥ります。この状態が続くと、悪玉菌が増殖して腸内に発がん性物質やその働きを強める物質が発生し、大腸がんを発病するリスクを高めてしまいます。

● ガスの量を減らすには
1. 規則正しい時間に食事をする
夜寝る前に食事をすると消化不良になりやすいので、夕食は就寝の3時間前までにとるようにしましょう。

2. 栄養バランスに注意
便秘や消化不良はおならや腸内の悪玉菌を増やす原因になるので、動物性たんぱく質に偏った食事にならないように注意し、野菜や海藻などもバランスよく食べて食物繊維を十分摂るようにしましょう。腸内の善玉菌を増やす納豆や味噌などの発酵食品や、ヨーグルトなど乳酸菌を含む食品を食べるようにするのもおすすめです。

3. 食事はゆっくり噛んで食べる
早食いをすると、食べ物と一緒に空気をたくさん飲み込みやすくなります。ゆっくり楽しみながら食事をすることは、気分をリラックスさせ、ストレスを軽減することにもつながります。

4. 軽い運動をして腸の動きを刺激



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