Subject : 火災の怖さ(煙とフラッシュオーバー)
カテゴリー: 役立つ情報
火災の怖さ(煙とフラッシュオーバー)
-
火災で恐ろしいのは、火災発生場所付近での火や熱による直接的な影響だけでなく、火災によって生じる煙です。
また、可燃性素材が熱などにより発火した場合、爆発をおこしたように一気に燃えあがります。これをフラッシュオーバーといいます。
- ● 煙
-
ビル火災では、犠牲者の多くが出火場所から離れた上階で、伝搬した煙によって退路を失い、一酸化炭素中毒など煙の毒性で亡くなっています。
このように火災時の煙は、たとえ火の元から離れた場所にいる場合でも、火災に気付くのが遅れ、避難のタイミングを失ったときには死に至る原因となります。
消防白書によると、火災による死因ですが、一酸化炭素中毒や窒息によるものと、火傷によるものと、ほぼ同じ割合になっています。
また火災時の煙の影響には、人体への直接的な影響のほかにも、視界の低下やそれに伴う心理的不安によるパニックなどもあります。
- ● フラッシュオーバー
-
住宅で火災が起きたとき、着火・着炎後一部の壁や家具で徐々に燃え続けていた火が、火災による熱で可燃物が熱分解して発生した引火性のガスが室内に充満した場合や、天井の内装などに使われている可燃性素材が熱などにより発火した場合、爆発をおこしたように一気に燃えあがります。これがフラッシュオーバーと呼ばれる現象で、単に温度が上昇するというだけでなく、室内の空気成分が著しく変化します。
このとき火災の起こっている室内は酸欠となり、一酸化炭素や二酸化炭素濃度も急速に上がリます。また、一酸化炭素を多量に含む黒煙が出火部屋の扉などから噴出するので建物全体に危険がおよびます。
出火してからフラッシュオーバーまでの時間は、状況によって変化しますが、だいたい5〜15分くらいといわれています。火災の急激な拡大時期の目安は、炎が天井に達した頃で、通常その1〜2分後にフラッシュオーバーが起こります。
したがって、火災の炎が小さく、まだまだと思って家財を運んでいたりして、手遅れになるケースは少なくないのです。
⇒ 初期消火のコツ
[メニューへ戻る]
[HOMEへ戻る]
[前のページに戻る]