Subject : 消火器の種類と特徴
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消火器の種類と特徴
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現在、家庭用消火器として出回っているのは『粉末ABC消火器』といわれるものがほとんどです。
この消火器の中には、二酸化炭素のガスボンベと粉末の消火剤(リン酸アンモニウム)が入っています。
消火剤は粒子の細かい粉末であり、人体には無害ですが、人に向けて放射してはいけません。
消火器の操作方法は、次の3つを順番に行います。非常に簡単です。
1. 安全ピンを上に引き抜く。
2. ホースの先端を消火器から外し、火元に向ける。
3. レバーを握る。
消火器を見て頂けると判りますが、3つの丸い印が付いています。
それぞれ、使用できる火災の種類を表しています。
普通のご家庭における初期消火には、ほぼ万能と考えて頂いて結構です。
色 |
用途 |
メモ |
A:白い丸 |
普通火災用 |
木材、紙、繊維などが燃える火災 |
B:黄い丸 |
油火災用 |
石油類その他の可燃性液体、油脂類などが燃える火災 |
C:青い丸 |
電気火災用 |
電気設備・電気器具などの火災 |
- ● 粉末消火器
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粉末(ABC)薬剤は、
リン酸アンモニウムを主成分
とし、放射用に蓄圧した加圧
ガス容器を開封し、薬剤を放
射します。薬剤量は約1.5〜6kg。
放射時間は、約7〜16秒
窒息効果、抑制効果により消火
します。水のような浸透力がないので、
再燃防止に努める必要がありま
す。
- ● 強化液消火器
-
蓄圧式:アルカリ金属塩類等
の濃厚な水溶液(黄色のやや
粘性のある液体)が、窒素ガ
スと共に充填されており、レ
バーを操作することにより放
射します。
薬剤量は約3〜12リットル
放射時間は、約30〜70秒
水系で浸透性があるため、木材
などの消火に有効です。
- ● 二酸化炭素消火器
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蓄圧式:二酸化炭素(CO2)を
高圧で圧縮し、液状で容器に
充填されており、レバーを握
ることによって、気化された
ガス状で放射します。
薬剤量は約2〜6kg
放射時間は、約10〜30秒
油・電気火災
◇放射するとドライアイス状とな
るため、冷却効果と窒息効果に
より消火します。
◇水のような浸透力がないので、
再燃防止に努める必要がありま
す。
- ● ハロン1301消火器
-
高圧で圧縮され
おり、レバーを握ることによ
ってハロン1301(ブロモトリ
フルオロメタン)が、ガス状
で放射します。
薬剤量は約1〜2kg
放射時間は、約14秒
油・電気火災
◇主として抑制効果及び窒息効果
により消火します。
◇水のような浸透力がないので、
再燃防止に努める必要がありま
す。
- ● 泡消火器
-
転倒式:外筒にアルカリ性液
(炭酸水素ナトリウム)、内筒
に酸性液(硫酸アルミニウム)
がそれぞれ充填されており、
容器を転倒することによって
化学反応させ、発生した泡を
放射します。
薬剤量は約5〜10リットル
放射時間は、約50〜60秒
普通・油火災
◇発生した泡は二酸化炭素を含み
粘着性がある等のため冷却効果
と窒息効果により消火します。
◇冬期の気温が5℃以下となる場所では機能が低下して使用でき
なくなるので注意が必要。
◇水ほど浸透力がないので、再燃
防止に努める必要があります。
⇒ 初期消火のコツ
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