Subject : 免疫グロブリン(IgE)
カテゴリー : 学術情報
免疫グロブリン(Immunoglobulin E)
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沈降定数7.9S、分子量は、約190.000でIgMについでで大きく、2本のH鎖と2本のL鎖より構成されている。IgEの特徴的なことは、レアギン活性を有することで、これは他の免疫グロブリンにはない生物学的活性で即時型アレルギーに関与している。防御的役割は、あるとしてもきわめて低いと考えられている。アレルゲンへの曝露により産生されたIgEは、肥満細胞や好塩基球の表面に存在する高親和性のIgEレセプターに結合するが、この状態のもとに再び侵入したアレルゲンがこのIgEに結合するとIgEが架橋されてレセプターが凝集し、細胞内へのカルシウムの動員、細胞膜を介した情報伝達機構が作動し細胞が活性化されて脱顆粒を起こし、ヒスタミン、好酸球遊走因子および好中球遊走因子などの薬理学的活性物質が遊離される。これと同時に細胞膜のアラキドン酸カスケードも活性化され、ロイコトリエンやプロスタグランジン、トロンボキサンなどの脂質メディエーターやインターロイキンなどのサイトカインが産生分泌され、これらにより即時型アレルギーが引き起こされる。このようにアレルギーと密接な関係があり定量は、アトピー性疾患や寄生虫感染症などの診断や経過観察、治療効果判定などに有用である。
- ● 異常値の検査と主な疾患
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基準範囲 0〜170 IU/ml
(RIST 0〜165 IU/ml
検査方法 蛍光酵素免疫測定 法
RIA法(核医学診療室
高値を示す主な疾患:アレルギー性気管支喘息、アトピー性皮膚炎、アレルギー性鼻炎、アレルギー性アスペルギルス症、寄生虫感染症、全身性エリテマトーデス、慢性関節リウマチなど
低値を示す主な疾患:IgE骨髄腫以外の骨髄腫、慢性リンパ性白血病など
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