Subject : 受容体(Receptor)
カテゴリー : 学術情報 > 生化学
受容体(Receptor)
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内因性の化学的情報伝達物質であれ、体外性の薬物であれ、これらの細胞外物質
を総称してリガンド(ligand)といいます。
リガンドが細胞に働きかけるときに結合する部位(物質)を広く受容体といいます。
狭義には受容体に特異的に結合し、標的細胞に作用を起こさせる内因性のligandが存在しなければならない。
リガンド―受容体間の結合は、特異的である反面、寛容性ももつ (agonist、antagonist)。またひとつの内在性リガンドは亜型も含めて2種以上の受容体をもつことが多い。
受容体をもつtarget cellの仕事・・・細胞応答
イオンの移動・膜電位の発生、筋の収縮、物質の合成・代謝や酵素の活性化、など
- ■ 受容体の分類と役割
- ○ 核内在型
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ステロイドホルモン・サイロイドホルモン・脂溶性ビタミンなどは、細胞膜を簡単に通過して核内に行く。そこで受容体と結合し、この複合物は特定の遺伝子に働きかけその転写を調節する。この受容体の一部が細胞質にあるものもある。これらの受容体分子は、おもにDNAの転写調節因子として働く。(Ah受容体)
- ○ チャネル型
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チャネルそのもの=膜4回貫通タンパク質の多量体
アセチルコリンのnicotinic receptorなど、リガンドが直接チャネルに働きかけ、イオンの移動や膜電位の変動を起こす。
- ○ Gプロティン共役・膜7回貫通型
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Gタンパク質や2次メッセンジャーを介して細胞内の代謝を活性化する、すなわち酵素系の活性化、物質合成、イオンの移動などを起こす。多くのペプチド性ホルモンのほか、アミンやアミノ酸に属する生理活性物質、光受容をおこなうロドプシン、におい物質、などの受容体はこれに属する。(参考)Gタンパク質を介する情報伝達
- ○ チロシンキナーゼ型
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膜1回貫通タンパク質、多くの場合2量体
ホルモンではインスリンとプロラクチン、ほぼすべての成長因子やサイトカイン類はこの型の受容体をもつ。この細胞応答は、構造タンパク質の合成を刺激し細胞の増殖や分化を促す作用をもつ。
- ○ 物質取り込み型
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LDL受容体のようにinternalizationによる物質取り込みが主目的と考えられるもの。
- ○ 細胞接着因子型
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細胞間の相互「認識」や細胞どうしの接着に働く。免疫グロブリンもこのグループの特殊な(細胞の膜系から切り離された)ものと考えられている。
⇒
エンドサイトーシス (Endocytosis)
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