Subject   : PCR法

カテゴリー  : 学術情報 


 PCR(polymerase chain reaction)法
 特定の遺伝子を増やす方法で、よくテレビのサスペンスなどで、たった数本の髪の毛やほんの少しの肉片から遺伝子検査を行い犯人などを特定しています。

 1985年に Kary B. Mullis が、高温でも耐えられる耐熱性ポリメラ ーという酵素を発見し、この酵素を用いてDNAを増幅するPCR法を 発明したのです。(1993年にノーベル賞を受賞)
PCR法を行う機械がサーマルサイクラー(DNA増幅装置)です。

 ● PCR法
 PCR法はRNAも用いますが、今回はDNAを対象に説明します。
DNAは、2本鎖の安定なはしごの様に塩基が結合しています。 このDNAに90℃以上の熱を加えると塩基の結合が離れて1本ずつ になります。
この時点で、それぞれに2本に分かれた1本鎖のDNAのある特定の 塩基配列に結合する短い塩基配列のプライマーという20個ほどの DNA断片のようなものを結合させます。
分かれた1本鎖のDNAにそれぞれ結合するプライマーはある一定の 温度で結合を始めます。
この反応はアニーリングと言ってプライマーに含まれている塩基の種類 によって反応温度が異なりますが、通常55〜60℃で結合します。
この時、それぞれのプライマーは前もって調べたいDNAの特定遺伝子 範囲を挟み込むように塩基配列を決定し、センスプライマー、アンチプラ イマーの2種類のプライマーを作成します。
そして、この2種類のプライマーはポリメラーゼと言う酵素により72℃で 反応し、次々と反応液中の塩基を取り込んで伸びてゆきます。 これをPCRにおいて伸長と言います。
熱変性(94℃)→アニーリング(55〜60℃)→伸長(72℃)の1サイクル で1本のDNAは2本のDNAになります。 つまり1サイクルでDNAは2倍に増幅します。1サイクルごとに、Nの2乗ずつ 増幅します。PCR法を用いれば、たった20サイクルでなんと約100万倍にも なるのです。
 ⇒ 遺伝子検査

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