Subject   : FISH法(蛍光 in situ ハイブリダイゼーション)

カテゴリー  : 学術情報 


 FISH(fluorescence in situ hybridization)法
 染色体DNA断片や特定の遺伝子領域DNAをプローブとして、スライドに展開した染色体標本や染色体が得られない場合でも間期細胞に直接分子交雑(ハイブリダイズ)させて、その遺伝子存在部位を検出する方法です。 この方法はFISH(Fluonecsence In Situ Hybridization)法と呼ばれ、プローブとハイブリダイズした領域を蛍光色素で検出することにより、これまでは由来の不明な染色体の同定や、G−分染法や高精度分染法では検出できないような微小染色体部位の欠失を検出できる特長があります。

 蛍光物質や酵素などで標識したオリゴヌクレオチドプローブを用い、目的の遺伝子とハイブリダイゼーションさせ蛍光顕微鏡で検出する手法である。医学分野等では遺伝子のマッピングや染色体異常の検出などで用いられている。また微生物学分野では真正細菌・古細菌の16Sまたは23S rRNAの特異的な配列と相補的なオリゴヌクレオチドプローブを使用し、微生物の群集構造を解析する手法としても用いられている。
染色体検査は医療における臨床検査の一つです。染色体検査が必要とされる疾患には先天異常、出生前検査および生殖障害、さらには悪性腫瘍や血液疾患(白血病など)など多岐にわたっています。検査には時間と労力のみならず細胞遺伝学の知識も要求される高度な検査です。

 ● ハイブリダイゼーション法
病気やアレルギー体質などの原因遺伝子の特定な領域だけPCR法で増幅してから、アガロースゲル(寒天)を用いて電気泳動を行ないます。 遺伝子はアガロースゲルの中で電流を流すとマイナスからプラスへ向かって流れます。 しかも、大きな遺伝子はアガロースゲル中では遅く、小さな遺伝子は早く流れるので前もって決められた大きさの遺伝子だけを観察することやアガロースゲルから特定の大きさの遺伝子(DNA)を切り取って解析することができます。  アガロースゲルを用いて電気泳動を行った後に、特殊な膜に遺伝子(DNA)をアガロースゲルからそのままの状態で移動(転写)させることが出来ます。 そして、発色物を付着させたある特定の塩基配列にしか結合しないプローブを 用いて決まった塩基配列を含む遺伝子(DNA)を検出することが出来ます。 このプローブが特殊な膜に転写された遺伝子に結合することによって発色物質 が肉眼的に確認することが出来ます。

 ● シークエンス法
また、増幅した特定範囲の遺伝子(DNA)だけをアガロースゲルから切り取って抽出することもできます。 抽出した遺伝子(DNA)の塩基配列をシークエンサーなどを用いて正常な塩基配列なのか変異な配列なのかを解析することが出来ます。
 ⇒ 遺伝子検査

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