Subject   : 暗号アルゴリズム

カテゴリー  : 産業・技術 


 暗号アルゴリズム
 暗号とは、通信の内容が当事者以外には解読できないように、文字や記号を“一定の約束”でほかの記号に置き換えたものである。  ここでいう“一定の約束”がアルゴリズムである。暗号化では“暗号化手法”と“鍵”が重要な役割を果たします。
暗号 作成元 特徴
IDEA スイスAscom Tech Ltd. データを64ビットごとに区切り、128ビット長の暗号鍵を使って変換する。 これを8回繰り返す。
DES 米国連邦情報処理基準 データを64ビット長のブロックに分割し、各ブロックを56ビット長の鍵で暗号化。 共通鍵暗号で利用されるFeistel構造をもつ
RC2/RC4 米RSA Data Security Inc. 数学の因数分解を利用してデータの暗号化を行う。
MULTI2 日立製作所  
FEAL 日本電信電話  
MISTY1 三菱電機  
 その他の暗号方式
● ECC:Elliptic Curve Cryptosystems
 だ円曲線理論という方法を用いた新しい公開鍵暗号方式。ただし計算方法を用いているかどうかで分類されるため、ある特定のアルゴリズムを指していないことに注意が必要。暗号として研究されるだ円曲線にも分類があり、奇数型(odd)、偶数型(even)などに大別される。  だ円曲線(EC)には、そのEC上の任意点Aを設定し、その任意点Aに乱数Dを乗算することで点Bを計算すると、任意点AがEC上ならば点Bも必ずEC上に存在するという特徴がある。このことから既知の値EC、A、Bを使い、DH法と同様に未知数Dを求める方程式を作る。  さらに、求めなければいけないDは一方向関数であり、これを数学的に平易に解く方法は見つかっていないため、暗号化技術に応用できる仕組みとなっている。
● EPOC:Efficient Probabilistic Public-Key Encryption
 EPOCは、暗号のセキュリティレベルが数学的に証明されている公開鍵暗号方式。現在多く使用されているRSAは素因数分解、DSAは離散対数問題の困難性を理論の基礎とした暗号であるが、それらの難しい問題を解くことなく、別の方法で数式が解けてしまう可能性を完全に否定することはできない。それに対して、EPOCは“暗号文を解読するには素因数分解問題を解く以外の方法はない”ことが数学的に証明されている変わった暗号形式である。
  ⇒ 暗号化(encryption)

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