Subject   : 組み込みOS(エンベッドOS)

カテゴリー  : 産業・技術 


 組み込みOS(embedded OS)
 産業機器や家電製品などに内蔵される、特定に機能を実現するための コンピュータシステムをエンベッドシステム(組み込みシステム)といいます。 これを制御するための OSのことを「組み込みOS」といいます。
洗濯機、炊飯器、テレビ、ビデオ、デジタルカメラ、プリンタ、 コピー機、携帯電話、自動車、自動販売機、券売機など、 身の回りにあるほとんどの機械には何らかの組み込みシステムが 搭載されています。
 エンベッドシステムは、パソコンなどの汎用のコンピュータ システムとは異なり、要求される機能や性能が極めて限定され、 厳しいコスト上の制限から利用可能な資源に強い制約があるのが 特徴です。安価なCPUと少ないメモリ、プログラムを内蔵する ROMからなり、ディスクも入出力機器もなし、という構成が多い。
したがってOSも パソコン向けのOSとは大きく異なり、応答時間が一定の範囲内に あることを保証する高いリアルタイム性や、 少ないメモリで動作するコンパクトさが求められる。 また、医療機器などで使われるOSには高い信頼性・安定性も要求される。 反面、パソコン向けOSでは重要な高度なグラフィックス機能などは 必要とされない。
家電や携帯機器などでは、TRONプロジェクトから生まれた 「ITRON」が高いシェアを持つ。 高信頼性が要求される国防などの分野ではWind River社の「VxWORKS」が 有名。最近では、LinuxやWindowsなどパソコン向けのOSを組み込み用途に 応用する動きも活発になっています。 Windows CEやWindows XP Embeddedなどが、大型機器や、業務用制御システムなど で利用されていますが、Windowsはコストアップになります。

● ELC:Embedded Linux Consortium
 組み込み用途Linuxの業界団体ELCが2001年4月に発表した、 組み込みLinuxの標準仕様を、ELC Platform Specificationと「いいます。
組み込みLinux間でOSとしての最低限の互換性を保証することを 狙っており、POSIX 1003.13 PSE 52、PSE 53など既存の仕様に 基づいて制定されています。
 この中で定義されているAPIは、ELC仕様準拠の組み込み Linuxであればどれでも同じように利用できるため、開発者は 個別にプログラミングする必要がなくなり開発効率が上がると 期待されています。
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