Subject   : めっき技術

カテゴリー  : 産業・技術 


 めっき技術
めっきには大きく分けて、溶融めっき(。俗に、テンプラめっき)、 電気めっき、無電解めっきに大きく分けられます。

● 溶融めっき
溶融めっきとは、亜鉛とかアルミニウムなどの比較的低融点の金属を溶解した層の中に、鉄を通過または浸漬させてめっきする方法です。鉄板に亜鉛合金を被覆したものが「トタン」であり、錫を被覆したものが「ブリキ」です。また、アルミニウムを被覆したものが「アルミナイズド鋼板」と呼ばれているものです。以上のように鉄板を連続して通過させて被覆する方法以外に、品物を漬ける ”どぶ漬け” ”てんぷらめっき”などといわれている方法もあります。特に亜鉛めっきに多いようです。これらが電気めっきと異なる点は、素材と被覆金属との間に合金層が出来ることで密着性と耐食性を著しく向上させます。
● 電気めっき
電気めっきの方法は、電解液中で、めっきされる金属製品を陰極にし、付着させたい金属を陽極にして、直流を流し、陽極を電気分解して金属イオンとし、電解液中を通って陰極即ち製品に付着させます

● 無電解めっき(electroless plating)
外部電源を用いずに、金属を化学的に還元析出させる方法。 電気を使わず触媒を使用し、原子の違いによる電位差を利用して浸漬のみで めっきする方法

● 真空めっき
真空蒸着めっき法は、近年、プラスチック製品の進出に伴って、盛んに用いられてきためっき法です。真空中で、めっき使用とする金属を加熱蒸発させ、品物の表面に凝集させる方法で、非金属にもめっきが可能です。光沢に優れているが膜厚は非常に薄い特徴を持っています。「金物」でも多用されています。

■ メモ
「めっき」とは「金銀などの薄層を他の金属の表面に固着させること。また、その方法を用いた物」(広辞苑)とあります。
 「メッキ」と、カタカナで表すことが多く、外来語のように思えますが、これは日本語です。英語では、PLATING(プレイティング)となります。
 昔は、水銀に金を溶け込ませたもの(アマルガム)を被めっき体に塗りつけ、それを加熱し水銀のみを蒸発させて金を付着させる方法を用いたようです。奈良の大仏などはこの方法でめっきされています。
 この方法を滅金(めっきん)と呼び、いつか「ん」がとれて「めっき」と呼ばれるようになったともいわれています。  なお、現在では「鍍金」という字を当てて「めっき」と読ませています。
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