Subject   : メタデータ・タギング

カテゴリー  : 産業・技術 


 メタデータ・タギング
 メタデータ(meta data )とは、あるデータに関する情報を持ったデータのことである。 データそのものではなく、データについてのデータであるため、メタ(上位の)データと呼 ばれる。
メタデータとして記載される主な情報としては、著者、作成日、文書タイトル、著作権情 報や関連キーワードなどを挙げることができる。例えばHTMLにおけるTITLE要素や META要素などはメタデータであるといえる。メタデータは検索を行う際などに特に有用 な仕組みであり、膨大な量のデータから特定の情報を見つけたり、あるいは整理した りする作業を簡略化することができる。
なお、1999年2月には、メタデータを記述するため言語仕様であるRDF(Resource Description Framework)が、W3Cによって勧告されている。

 タギングとは、ファイルや情報にタグ(tag)と呼ばれる短い単語やフレーズを付けて整 理する手法。検索や一覧を行なう際の手がかりとする目的で用いられ、「アノテーショ ン」(annotation)とも呼ばれる。
 タギングを用いる場合、ある情報を見た人がその内容に関連する情報を短い単語 やフレーズとして付け加えることで、検索や分類の手助けとする。音声ファイルの一形 式であるMP3ファイルでは、「ID3タグ」という形でタギングが行なわれており、曲名やア ーティスト名など様々な情報から曲を分類したり検索したりできるようになっている。

○ ソーシャルタギング(social tagging)
近年では、インターネットで公開されている膨大な情報に対して、大勢のユーザが集ま ってタギングを行ない、その情報を共有することで、迅速かつ効率的に情報を分類・検 索する手法が注目を集めている。こうした、Webサイトなどで大勢のユーザがそれぞれ 付けたタグを共有する手法を「ソーシャルタギング」という。ソーシャルタギングは、動 画投稿サイトで動画の内容を表すために付けたり、ソーシャルブックマークサイトで URLの分類に用いられたりしている。
ソーシャルタギングは、一般的な分類手法に比べてより抽象的、感覚的、主観的な情 報を加えることができるという利点がある。また、画像や動画のようなマルチメディアコ ンテンツに対しては、検索の手がかりとなる文字情報が付与できるため、特に有効で ある。なお、ソーシャルタギングのように、ユーザーの手によって実現される並列的・非 体系的な分類手法は、フォークソノミーと呼ばれている。
ソーシャルタギングを採用している代表的なサービスとしては、ソーシャルブックマーク の「del.icio.us」、写真共有サイトの「Flickr」、動画共有サイトの「ニコニコ動画」などを挙 げることができる。

○ タグクラウド(tag cloud)
タグクラウドとは、Webサイト上で各項目にメタデータとしてつけられたタグを、一挙に 集めて視覚的に表示することである。または、そのような表示方法のことである。
タグクラウドは、多くの場合、同じタグが与えられた多さによって、フォントサイズを変え て表示される。そのため、文字の大小によって一目で(あるいは「視覚的に」)タグの人 気がわかるようになっている。おおむね、大きく表示されていればいるほど、その言葉 の重要性、あるいは関連性などが強いと判断できる。
タグクラウドは、ソーシャルブックマークや画像共有サービスといった、ソーシャルタギ ングを行っているサービスにおいて多く採用されている。また、ソーシャルタギングの 他にも、メタサーチなどで検索にヒットした度合いに基づいてタグクラウド表示を行って いるWebサイトもある。
 ⇒ 

[メニューへ戻る]  [HOMEへ戻る]  [前のページに戻る]