Subject   : ジャイロスコープ (gyroscope)

カテゴリー  : 産業・技術 


 ジャイロスコープ (gyroscope)
 ジャイロスコープ とは、物体の角度や角速度を検出する計測器。ジャイロと略されることもある(ジャイロセンサは和製英語)。基準面に接触せずして相対角度を検出する為に、コマ軸の方向が一定である事を応用するのが古典的構造だが、機械的要因による誤差が多いので、コマ軸をバネで支持しバネの応力から検出できる角速度を経過時間で積分して角度を算出する方法が今は一般的になった。 船や航空機やロケットの自律航法に使用された。最近ではカーナビゲーションシステムや自動運転システム、ロボット、デジタルカメラ、無人偵察機などでも用いられている。ジャイロとはギリシャ語 gyros から。

分類 種類 メモ
機械式 回転型 回転慣性とプリセッション
振動型 コリオリの力
流体式 ガス型 ガスレートジャイロ、コリオリの力
光学式 光ファイバジャイロ Fiber Optic Gyro: FOG、光学的な干渉を利用する
リングレーザジャイロ Ring Laser Gyro


○ 光ファイバジャイロ (Fiber Optic Gyro,:FOG)
ファイバを巻き、それぞれの端面にレーザー光をスプリットして挿入する。巻いた面と垂直な軸方向を中心に角速度が加わると、相対論的効果により、分離された光に光路差が生じる(サニャック効果)。この光路差により分離された二つの光の間に位相差が生じる。この位相差を検出することにより、角速度を得る。
光ファイバの長さと巻き半径などにより性能が決まる。使用する光ファイバは通信用ではなくジャイロ専用である。

○ リングレーザジャイロ (Ring Laser Gyro)
複数のミラーによってリング状(実際には多角形状)の光路をもつレーザー共振器を構成し、回転が加わったときに生じるサニャック効果を用いて、角速度を検出する。非常に精度が高く、航空機やロケットの姿勢制御用にはほとんどこのジャイロが使われている。
 ⇒ MEMS

[メニューへ戻る]  [HOMEへ戻る]  [前のページに戻る]