Subject : TOB(公開買い付け)
カテゴリー : 政治・経済
TOB(公開買い付け)
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公開買い付けとは、公告により不特定多数の株主に呼びかけ、株式の買い付けを行うこと。
公開買い付けはTOB(Take Over Bid)とも呼ばれる。経営権の取得、買収などを目的に行われる。最近は日本でも、関連会社の出資比率の引き上げや、買収などを目的としてTOBが行われることが多くなった。日本で行われるTOBは、ほとんどが対象となる会社の取締役会の賛同を得て行われる友好的TOBだが、対象企業の取締役の賛同を得ない敵対的TOBも時折行われる。また、最近は、自社株買い消却のためにTOBを行うケースも出てきている。
企業の経営権を一挙に獲得するために利用される制度であるが、日本では自社株の買い増しや関連会社を完全子会社化するために利用される場合が多い。これらは「友好的TOB」と呼ばれるが、株を買収される企業の同意を得ない買い付けは「敵対的TOB」として区別される。株数が目標に達しない場合には買い取りを取り消すことができるなど、比較的リスクが低い方法であることから、事業の再編にTOBを利用する事例が増えている。
株式の買い取り希望者が、買い付け期間、株数、価格を公表して不特定多数の株主から買い取る方式である。この方式の有利な点は、
- 市場に出回る株が少ない場合でも市場価格より高い価格で売りを引き出すので、株を容易に集めることができる、
- 株数が目標に達しないときには買い付けを全部取り消してもかまわないため危険負担が少ない―などである。
1990年の証券取引法改正では、
- 公開買い付けをする場合、大蔵省(現財務省)への届け出は新聞公告と同日でよく、事前届け出を必要としない、
- 買い付け期間を従来の20日以上30日以内から20日以上60日以内に変更する
などを決め、従来に比べてTOBをしやすくした。一方で発行済み株式の5%以上の株式を取得する場合(従来は10%以上)などには財務省への届け出対象とし、ひそかな買い集めを抑制する措置をとった。
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