Subject   : FTA(自由貿易協定)

カテゴリー : ビジネス


 FTA(自由貿易協定)
 FTA(自由貿易協定)は、2カ国以上の国や地域が相互に関税や輸入割当などその他の貿易制限的な措置を撤廃あるいは削減することを定めた協定です。

関税や非関税障壁をなくすことで締結国・地域の間で自由な貿易を実現し、貿易や投資の拡大を目指すものです。 FTA相手国と取引のある企業にとっては、無税で輸出入ができるようになる、消費者にとっても相手国産の製品や食品などが安く手に入るようになるなどのメリットが得られます。

● FTAの現状
2009年8月現在、世界には170近くのFTAが存在しています。日本・タイEPA(経済連携協定)や米国・シンガポールFTAといった二国間によるFTA、AFTA(ASEAN自由貿易地域)やNAFTA(北米自由貿易地域)など数カ国による地域FTAなど様々なかたちがありますが、これらが重なり合って、複雑な貿易システムを形成しています。

このように、世界には数多くのFTAが存在しますが、実はFTAブームが訪れたのはそれ程古いことではありません。80年代末まで、世界にはわずか16件のFTAしかありませんでした。しかし、WTOウルグアイ・ラウンドが停滞したことや、それまで閉鎖的であった途上国の多くが経済開放路線にシフトするなどの要因があって、90年代の10年間には50件増加しました。そして、2000年代に入るとドーハ・ラウンドの停滞を主な要因として2000年から2009年6月までの約9年半の間に105件のFTAが新たに誕生しました。現在も多くのFTAが交渉中あるいは発効を待っている状況であり、今後FTAはさらに増えていくことが予想されています。

世界のFTAネットワークが拡大する中、過去長い間GATT・WTOの多国間貿易体制を支持してきた日本でもFTAを求める声が高まっていきました。そして、2001年1月に開始されたシンガポールとのEPA交渉の開始により日本のFTAの歴史が幕を開けることになります。シンガポールとの交渉は2年続き、2002年11月にEPA第一号が産声をあげました。 
 ⇒ EPA

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