Subject   : 外国為替市場

カテゴリー : 政治・経済


 外国為替市場
 普通、銀行間で外貨を交換する「銀行間取引」をいう。輸出入企業や機関投資家など顧客と銀行との取引を含めた広義の市場を指す場合もある。外為市場 (foreign exchange market)ともいいます。

 取引注文は為替ブローカー(仲介業者)が電話で取り次ぐのが通例だったが、東京市場では1990年代後半からコンピューター端末で売買注文を打ち込む「電子ブローキング」で、仲介業者を介さない銀行同士の直接取引が主流になっており、24時間グローバルで取引されるようになっている。

 外国との貨物の輸出入取引や資本取引では、代金決済のため自国通貨と外国通貨を交換する必要がありますが、この異なる通貨どうしを交換することを外国為替といいます。そして自国通貨と外国通貨や外国通貨と外国通貨を交換(売買)する場を外国為替市場といいます。しかし、市場とはいっても、物理的な取引所があるわけではなく、実際は電話等の通信手段を通じて取引が行われています。

 また、ある通貨と他の通貨の交換比率を外国為替相場といいます。為替相場は、各国経済の基礎的条件(経常収支、物価、成長率、金利水準等、様々なものが考えられます)や、国際政治経済情勢等に対する思惑などにより変動します。為替相場は、輸出入物価等を通じて様々な国内経済活動に影響を与えるため、あまりに急激な変動が起こると、経済の持続的な成長を阻害するおそれもあります。財務省は、各国通貨当局と緊密に連携を図りつつ、相場の乱高下防止に努めています。

● 通貨スワップ取引(swap transaction)
 為替を売買する当事者が、直物為替と先物為替の売買注文を同時に出すこと。  貿易業者が為替銀行との間に結んだ為替予約の期限を延ばしたり、銀行が自行の外国為替の持ち高を調整したりするために行う。現物取引などのリスク回避手法の一種。直物を売って同時に同額の先物を買う、あるいは逆に直物を買って先物を売るなどの場合がある。

● 通貨オプション(currency option)
 通貨を一定価格で売買する権利のこと。売る権利をプットオプション、買う権利をコールオプションという。  輸出入企業が決済時の為替変動リスクを回避する場合に利用するほか、銀行や投資家は値ざや稼ぎを目的としてオプションを売買する。例えば、実勢相場が1ドル=90円のとき、3カ月後に1億ドルの輸出代金を円に換えたい企業があるとする。将来円高・ドル安が進むと思えば、1ドル=85円でドルプットを購入しておく。3カ月後に実勢相場が1ドル=80円になっても、オプションを行使して1ドル=85円でドルを円に換えることができる仕組み。ただし、オプション料が必要になる。
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