Subject   : AHCC(活性ヘミセルロース集合体)

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 AHCC(活性ヘミセルロース集合体)
キノコに由来する機能性物質のことです。高度なバイオ技術によって 培養された複数のキノコ(坦子菌類)の菌糸体から抽出されたもので、 1981年に北海道に本社を置くアミノアップ化学によって開発された。
AHCCというネーミングは「A=Active(活性化された)HC=Hemi-Cellulose(ヘミセルロース)C=Compound(調合する、集合体)」という意味が織り込まれている。 英語のActive Hexose Correlated Compoundsの略です。(活性化された六炭素類関連化合物)
菌糸体抽出物質であるAHCCは、当初からその抗腫瘍活性に期待が寄せられたが、それは開発当時すでに、カワラタケというキノコの培養菌糸体から得たクレスチンが制ガン剤としての医薬品の認可を受けて市販されており(1977年)、シイタケの子実体から得たレンチナン、スエヒロタケの液内培養生産物から得られるシゾフィランが、ともに抗ガン剤として医薬品の認可を受ける前夜であったからである。
キノコの抗腫瘍活性のほとんどは、含まれている多糖類(β−D−グルカン)に由来しており、その分子構造のわずかな違い、あるいはそこに一定のタンパク質が化合しているか否かによって、活性の差が生ずることがわかっている。AHCCが見せる強い抗腫瘍活性も、活性ヘミセルロースやβ(1−3)D−グルカンといった多糖体と、単離できない生体機能調節物質とが、相乗的に効能を発揮するのであろうと推察されている。
このような抗ガン性に止まらず、B型及びC型のウイルス性慢性肝炎、糖尿病、慢性関節リウマチ、自律神経失調症など、治療の難しい疾患に用いて有効性があったとする報告も多い。このような難治性の病気が改善したとき、理由は未解明でも明らかにその健康回復に寄与した物質を医学的にアダプトゲンといいます。

AHCC(Active Hexose Correlated Compound)は、数種類のキノコ類の菌を大型タンクで長期間培養して得られる培養物を抽出した物質で免疫強化を目的とする機能性食品です。通常のキノコ製品の主成分はβグルカンと呼ばれる成分ですが、AHCCでは、βグルカンに比べて粒子が小さいαグルカンと呼ばれる成分が主成分になっています。
AHCCの成分のほとんどは、植物性の多糖類ですが、体内に取り込まれるとインターロイキン(IL-12)を誘導することが知られています。
 IL-12は、NK細胞の増殖と活性化をはかるサイトカインとして見いだされたもので、その後、キラーT細胞の増殖と活性を促進させることも知られています。
 AHCCは抗癌剤と併用すると、抗癌剤の副作用である脱毛や食欲減退、倦怠感を解消し、白血球の減少も抑制するとの報告があります。
AHCCの原料となるキノコには、シイタケ・霊芝・マイタケ・アガリクス茸など様々な種類があります。

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