Subject   : ナノ コンポジット(Nanocomposites)

カテゴリー  : 産業・技術 > 材料技術


 ナノ コンポジット(Nanocomposites)
「ナノ コンポジット」とは、分子レベルやナノメータスケールで異種の物質を分散し、 複合したもので、分散相の大きさがナノメータ次元(1〜100nm程度)の複合体のことである1。ナノコンポジットを形成すると、従来のマクロ・ミクロな複合方法では得られない性質を示す。また、引張強さ、弾性率、熱変形温度などの物性が飛躍的に向上する。 金属系コンポジット、セラミック系コンポジット、高分子系コンポジットなど、様々な種類がある。  

従来の高分子系複合材料に代わり、ナノ微粒子等を高分子マトリクス. 中に分散することにより従来の材料系にはない非常に優れた力学的・化. 学的物性の発現が期待される。
 高分子系ナノコンポジットは、そのマトリックス成分の中で、少なくとも1種類がポリマーである。ナノサイズの超微粒子分散系としてナノテクノロジーの注目材料である。主にゾル-ゲル法や、二次元層構造物質の利用法により製造される。ポリマー鎖の中にさまざまな機能を持つ官能基を導入して、特異的な働きをする触媒や吸着材料、センサー、電極材料としての応用が期待される。
無機物質をナノレベルで複合化したポリマー系ナノコンポジットと呼ばれる材料が広く研究されています。最も一般的なポリマー系ナノコンポジットは、無機物質として層構造を持つ粘土鉱物(クレー)を利用したもので、クレーに存在するナノレベルの層間内において高分子を合成した層間挿入型のナノコンポジットと高分子マトリックスにクレー層が分散した剥離型のナノコンポジットがあります。

◆ 応用分野
有機ポリマーやセラミックスの特性向上、複合材料、フィルム、コーティング材、機械材料・部品、自動車・航空宇宙、電気・電子材料、磁気材料、光学材料、各種機能性材料、などへ広く応用される。

○ ゾルゲル(Sol-Gel)法
溶液から出発し、溶液→ゾル→ゲルの変化に基づいて材料を合成する方法である。さまざまな微細構造、形態、機能をもった材料の合成に応用することが可能な低温合成法である。ナノ複合化物質の合成にも利用されている。
 ⇒ ナノテクノロジー(Nanotechnology)

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