Subject : ジルコニア
カテゴリー : 産業・技術 > 材料技術
ジルコニア
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二酸化ジルコニウム(ZrO2)。
単斜晶系、正方晶系及び立方晶系の3種の多形がある。それぞれの転移温度は、約1100℃及び2370℃であり、融点は2680℃。正方晶系から単斜晶系への相移転には約5%の体積膨張を伴い、焼成後の冷却中にき裂が発生するため、一般には、CaO、MgO、Y2O3、などを固溶させる。
加水分解法、中和共沈法で得られる、微細な高純度ジルコニア粉末が開発され安定化ジルコニア(FSZ)又は部分安定化ジルコニア(PSZ)の原料として用いる。
- ○ 安定化ジルコニア
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ジルコニア(ZrO2)に酸化カルシウム(CaO)、酸化マグネシウム(MgO)、酸化イットリウム(Y2O3)などを固溶させ低温まで立方晶の構造を保持したジルコニア。通常、FSZ(fully stabilized zirconia)と呼ぶ。純粋なZrO2は低温から高温に向かって単斜晶系、正方晶系、立方晶系の相転移を生じるが、これらの成分を固溶させると立方晶の安定な領域(組成、温度)が広がり、温度変化に対して相移転することのない安定な立方晶が得られる。安定化ジルコニアは耐火物及びコーティング材として使用する。固溶によって酸素欠陥が生じ、イオン導電性を示すので、固体電解質となる。
- ○ アルミナ分散ジルコニア
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部分安定化ジルコニアなどにアルミナを分散させることによって、ジルコニアの粒成長を抑制し、強度や破壊じん(靱)性を更に改善したジルコニア。
- ○ 部分安定化ジルコニア
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少量の安定化材を加えて、焼成して得られた立方晶又は単結晶と正方晶から成るジルコニアで、高いじん(靱)性と高強度で特徴づけられ、通常、PSZ(partially stabilized zirconia)と呼ぶ。その中で特に結晶粒径が小さく、ほとんどが正方晶単相から成るものを正方晶ジルコニア多結晶体TGP(tetragonal zirconia polycrystal)と呼ぶこともある。
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