Subject   : ナノ光触媒(Nanophotocatalysts)

カテゴリー  : 産業・技術 > 材料技術


 ナノ光触媒(Nanophotocatalysts)
 「光触媒」とは、光のエネルギーを利用して酸化還元反応を引き起こす物質で、光エネルギーを化学エネルギーに変換したり、環境汚染物質や悪臭の除去、汚れの防止、などの生物処理されにくい種々の化学物質を分解または殺菌することができる。光触媒の機能には光が必須であり、光触媒反応の速度は光の波長によって変わる。

 「ナノ光触媒」は、ナノスケールでの界面構造制御や空間的異方性制御により高機能・高性能化が可能であり、環境浄化やクリーンエネルギー生産などに有用である。

 光触媒の種類には、半導体光触媒と色素(有機金属錯体)がある。  「半導体光触媒(Semiconductor Photocatalysts)」は、もっとも研究が進んでおり、微粒子の状態、または担持して使用される。二酸化チタン(TiO2)光触媒が代表的である。二酸化チタンは紫外線領域の光でしか光触媒性を発揮しないし、吸収する太陽光の紫外線は最大30%程度である。しかも、太陽光の中で紫外線が占める割合は3〜4%程度なので、可視光でも光触媒性を発揮できる「可視光応答性光触媒」の開発が求められている。

◆ 応用分野
環境ホルモンの光触媒による分解。光触媒による環境浄化。
地球温暖化防止・グリーンエネルギー生産へ応用。
光触媒デバイスへの応用。
医療分野において光触媒反応のガン治療への応用。

○ 人工光合成(Artificial Photosynthesis)
人工光合成(Artificial Photosynthesis): 植物の光合成系は太陽エネルギーを化学エネルギーに変換する分子レベルの精密機械である。光合成を人工分子で模倣しようとする「人工光合成」は太陽光の有効利用として研究されている。
 ⇒ ナノテクノロジー(Nanotechnology)

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