Subject : アンギオテンシン (angiotensin)
カテゴリー : 学術情報 > 化学
アンギオテンシン (angiotensin)
アンギオテンシン (angiotensin) はポリペプチドの一種で、昇圧作用を持つ生理活性物質。アンジオテンシンともいう。アンギオテンシノーゲンからレニンの作用によってアンギオテンシンI が作り出され、これがアンギオテンシン変換酵素の働きによってアンギオテンシンII に変換される。但し、アンギオテンシンI は昇圧作用を有さない。
酵素
メモ
アンギオテンシンI
Asp - Arg - Val - Tyr - Ile - His - Pro - Phe - His - Leu - OH
アンギオテンシンII
Asp- Arg - Val - Tyr - Ile - His - Pro - Phe - OH
アンギオテンシンIII
Arg - Val - Tyr - Ile - His - Pro - Phe - OH
アンギオテンシンIV
Val - Tyr - Ile - His - Pro - Phe - OH
■ アンギオテンシンII
アンギオテンシンII が最も活性が強い。(アンギオテンシンIII は II の4割程度の活性で、IV は更に低い)。また、アンギオテンシンII は副腎に作用してアルドステロンを分泌させる。
アンギオテンシンII には血圧上昇作用があるため、これを作らせないか、またはその作用をブロックする化合物ができれば血圧降下剤として用いることができる。前者、つまりアンギオテンシン変換酵素 (ACE) の働きを止めるタイプの薬剤を ACE阻害薬と呼ぶ。またアンギオテンシンII の受容体に結合し、その作用をブロックするタイプの薬剤をアンギオテンシンII受容体拮抗薬 (angiotensin receptor blocker, ARB) という。いずれも臨床上重要な降圧剤として広く用いられている。
⇒
[メニューへ戻る]
[HOMEへ戻る]
[前のページに戻る]