Subject   : 柑橘類

カテゴリー  : 食品・料理 


 柑橘類
 柑橘類といわれるものは、 みかん属、金柑属、カラタチ属(食用としない)にわけられます。

みかん属の分類

種類 メモ
ミカン類 温州みかん・デコポン[不知火]・ポンカン・アンコール・紀州ミカン[コミカン]・シークワーサー
スイートオレンジ類 バレンシアオレンジ・ネーブルオレンジ
サワーオレンジ類
タンゴール類 朱美[あけみ]・イヨカン・タンカン・清見・マーコツト
タンゼロ類 セミノール・ミネオラ
ブンタン類 文旦
グレープフルーツ類 レープフルーツ・スウィーティ[オロブランコ]
雑柑類 夏ミカン・甘夏みかん・日向夏・八朔・三宝柑・鳴門
レモン・ライム・シトロン類 レモン・ライム・シトロン
ユズ類 カボス・キズ・スダチ・ハナユ・ユズ


● 温州みかん
 皮の薄い普通みかん(温州みかん)は、早くに出荷されていますが皮の厚い八朔、伊予柑、夏ミカンなどは追熟して後から市場に出されています。柑橘類では、一般的な栽培で12月までの年内に収穫、出荷できるものを早生、1月〜3月中旬を中生、3月中旬以降を晩生としています。早生の代表は温州みかん、中生はデコポン、晩生は夏ミカンなどがあります。

芳香があり、果肉は多汁、フレッシュな爽快さを有し、果皮より精油しています。 柑橘類には、単胚性と多胚性のものがあり文旦や清見は単胚性で種の皮をむくと胚(芽)が一つしかありません。このような場合では種子の親と花粉の親の交配がおこなわれやすく雑種が育ちやすいといわれています。

温州みかんは、多胚性で種の皮をむくと、いくつもの芽が詰まった一個の種の中に母親と同じ遺伝子を持つ珠心胚(発芽した芽が、受精の結果生じた胚とは別に、親植物の細胞由来からの芽であること)が入る多胚性品種があります。交雑胚しか持たないものは単胚品種と呼ばれ種子が単胚性であると雄しべが退化し雄性不稔性(ゆうせいふねんせい)で種子形成が行われません。他品種の花粉が受粉されなければ種子のない無核果となります。

● 柑橘類の用途
 果肉は、生食、缶詰、ジュース、薬味に、果皮とともにマーマレード、果皮は、吸い口、薬味、砂糖漬け、陳皮(ちんぴ:皮を乾燥させ七味唐辛子に利用)、香料の原料等に用いられます。

● 柑橘類の栄養成分
 ビタミンA(カロテン、クリプトキサンチン)、ビタミンC、クエン酸があげられ色素成分のカロテノイド、フラボノイド色素(ヘスペリジン、ナリンギン:毛細血管を保護する)があります。 ビタミンA効力は、100g当たりで伊予柑が26μg、バレンシアオレンジが21μg、タンゴール(清見、不知火(デコポン)など)が91μg、タンゼロ(セミノールなど)が180μg、夏みかんが14μg、ハッサクが18μg、日向夏が2μg、文旦が2μg、ポンカンが100μgなどです。

中晩柑のビタミンCは、100g当たりで伊予柑が35mg、バレンシアオレンジが40mg、タンゴール(清見、不知火(デコポン)など)が53mg、タンゼロ(セミノールなど)が41mg、夏みかんが38mg、ハッサクが40mg、日向夏が26mg、文旦が45mg、ポンカンが40mgなどです。
イギリス海軍医 ジェームス・リンドがレモンやライムの柑橘類を食べることで壊血病がよくなったことを発見したことがよく知られています。
 ⇒ 果実類

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