Subject   : 共焦点レーザー顕微鏡

カテゴリー  : 学びの館 > 測定・分析 


 共焦点レーザー顕微鏡
光源としてガスレーザー、半導体レーザー、そして白色光源も光源として用いられる。レーザーを対物レンズから走査し、励起された試料から放出された蛍光(ないしは試料から反射した光)をピンホールを通した後に検出装置を用いて検出、コンピューター上にて画像を再構成する。ピンホールを用いることによって同一焦点(共焦点)面以外からの蛍光をシャットアウトすることができるので、開口数に依存した厚さの光学切片像を得ることができる。たとえばArレーザー(波長488nm)で開口数1.33のレンズを用いたときには厚さ約200nmの光学切片を得ることとなり、透過型電子顕微鏡には大きく劣るものの、従来の光学顕微鏡よりも高い空間解像力を容易に得ることができる。透過型電子顕微鏡の場合と比べて、試料作成が簡単であることも相俟って、1990年代以降、生物学分野にて飛躍的に普及した。欠点は価格が高いことである。

光学系としては、主に生物用に使用される蛍光用共焦点顕微鏡と、主に工業用に使用される反射型の共焦点顕微鏡の2種類がある。生物用は、細胞や組織の研究に、工業用は材料の表面検査や半導体の検査などに用いられている。

走査方式は、試料を固定した状態でレーザーをミラーや回転ディスクにより走査するビーム走査型と、光ビームは固定して試料(スライドガラス)を縦横に走査する試料走査型がある。後者はDNAマイクロアレイの測定などに使用されている。

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 ⇒ 顕微鏡(microscope)の種類

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