Subject : 古細菌
カテゴリー : 学びの館 > 生物学
古細菌
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古細菌はユーリ古細菌とクレン古細菌の2つに大別されます.ユーリ古細菌の方がメジャーなグループで,メタン細菌や高度好塩菌のほか,サーモプラズマもここに含まれます.クレン古細菌には超好熱菌が含まれます.ちょっと驚くべきことですが,クレン古細菌と真核生物とが1つのグループであるという,エオサイト仮説があります(クレン古細菌の別名をエオサイトといいます).
1992年に,タンパク質合成系で働くEF-1α/Tuというタンパク質の中のGTPを結合する部位についてアミノ酸配列を調べると,クレン古細菌と真核生物とで共通に約11個のアミノ酸の挿入配列があるというエオサイト仮説を支持する結果が出ました.ユーリ古細菌にも真正細菌にもこの挿入配列がありません.挿入はクレン古細菌と真核生物に分かれた後で,それぞれ独立に同じ場所に同じ配列の挿入が起きたと考えるか,クレン古細菌と真核生物の共通祖先の段階で起きたと考えるかといえば,後者を採るのが自然かつ単純で妥当でしょう.2008年のアメリカ科学アカデミー紀要の論文では,53個の遺伝子を対象とした解析から,クレン古細菌と真核生物の共通祖先の分岐を支持すると報告しています.
<出典:>
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