Subject   : フラックスゲート型センサー

カテゴリー : デバイス > センサ


 フラックスゲート型センサー
 フラックスゲート型センサーは、DC磁界の測定に対応可能であり、地磁気方位計(磁気コンパス)などに利用される。このタイプのセンサーはホール効果型センサーより感度が高い。

 フラックスゲート型センサーの構造はさまざまである。最も代表的なのは透磁率の高いコアに励磁用のコイルと検出用のコイルを巻いたものであろう。励磁用のコイルに周期性を持ったAC電流を印加すると、コア内の磁束密度が周期的に飽和する。検出用のコイルには、コアの磁束密度の変化に応じて電気信号が誘起される。誘起される電気信号は外部の磁界がない場合、正負に相似の波形になる。一方、外部の磁界が重畳されている場合には、磁束密度が飽和するタイミングが異なるので、正負の振幅に変化が生じる。この変化分を位相検波器などによって検出してフィルタリングすることにより、外部の磁界に対応する出力信号が得られる。励磁に用いる信号を高速に変化させることで、60Hzをはじめ、オーディオ周波数に達するほどのAC磁界の測定が可能になる。

フラックス・ゲートセンサーは、高透磁率コアを交流駆動コイルにより飽和させます。外部磁界の影響がない状態では、半波サイクルにおける周期は等しくなりますが、一方向からの磁束がコアを通過すると半波サイクルのどちらかが早く飽和しまた、他方は遅れて飽和します。これをトロイダルコイルで行った場合1方向への励磁状態において発生した回転磁界は右と左で反対の向きとなります。この状態のコアに左右、各逆向きの起電力を発生するようにセンスコイルを巻き、センス電圧を外部に出力します。この様なセンスコイルを2組(x-コイル、Y-コイル)直交して配置することにより、トロイダル型フラックス・ゲートセンサーはX、Yベクトル値に対応した電力電圧を発生させます。

 ● 

 ⇒ 磁気センサ

[メニューへ戻る]  [HOMEへ戻る]  [前のページに戻る]