Subject   : 波長可変レーザー

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 波長可変レーザー
 気体、液体、固体、半導体レーザーの中で発振波長を変えることのできる波長可変レーザーの種類と波長可変域を以下に示します。
なお、自由電子レーザーは紫外から赤外域まで発振波長を変えることができます。

種類 レーザー媒質 発振波長(nm)
気体 CO2 9000〜11000
液体 Rhodamine
(ローダミン色素)
560〜650
固体 Tm:YAG 1800〜2200
Ti:Sapphire 660〜1180
Alexandrite 700〜858
Ce:LiSAF 290〜300
フォルステライト 1130〜1370
半導体 GaInAsP 1200〜1550
AlGaAs 700〜1000
AlGaInP 580〜690
InGaN 380〜460


一般的に固体レーザーから選択した波長を取り出すためにプリズムや回折格子が用いられる。 また、半導体レーザーでは、回折格子を使って選択波長を取り出す方法の他に、半導体の発光層の温度を電流やヒーターなどで変化させることで半導体の屈折率を変えて選択波長を取り出す方法がある。

 ○ 波長可変半導体レーザー(tunable semiconductor laser)
単一縦モード発振するレーザーのうち,特にその発振波長を電気的に変化することができるものをいう.
分布ブラッグ反射型レーザーを基本とした,活性領域,分布ブラッグ反射領域,位相調整領域で構成されたものが多い.分布ブラッグ反射領域への電流注入により,プラズマ効果で屈折率変化が生じ,回折格子周期が変化したのと等価の作用を及ぼす.波長のとびを抑えるために,位相調整も同時に行われる.さらに,回折格子周期をチップ内の場所により異ならせるなどの手段により,広い波長可変範囲が得られている。
また別の方式として,面発光レーザーのミラーを外部ミラーとし,マイクロマシン技術によりミラー位置を変化させることで発振波長を変える試みもある.波長分割多重伝送(WDM)用などの光源として期待されている.
 ⇒ 光ネットワーク用デバイス
 ⇒ レーザーの種類

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