Subject : ヒューロニアン氷期
カテゴリー : 地球科学 >
ヒューロニアン氷期
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スノーボールアースの最初は、24億年前から22億年の間に起きたヒューロニアン氷期である。はっきりとした原因は不明だが、この時光合成を行うシアノバクテリアが土砂を絡め取ったストロマトライトの形で大発生。地球の生態系を支配し、二酸化炭素を大量消費して大量の酸素を放出。酸素の多くは海水中の鉄イオンを酸化させて現在も知られる鉄鉱床の多くを作り出した。だがそれでも酸素の放出は収まらず、今度は大気に含まれていたメタンを燃焼させてしまった。
二酸化炭素の数百倍の温室効果を持つメタンもが消費し尽くされ、地球上の殆どの炭素をシアノバクテリアが独占した時「何か」が起きた(一説では超新星爆発による放射線がたまたまストロマトライトの生息地を直撃、あるいは大陸分裂による土砂崩れと大津波がストロマトライトを生き埋めにした)。結果、ストロマトライトは大量絶滅。地球の炭素循環が滞り、大気は猛毒の酸素で満たされ、現在の9割ほどの太陽活動の中で地球を温和に保っていた二酸化炭素とメタンが失われてしまった結果、地球は両極から徐々に凍結を始めた。同時に、酸素を猛毒とする当時の生物(シアノバクテリアを含むバクテリアとメタン菌に代表される古細菌)に絶滅の危機がやってきた。地球が赤道まで凍りつくまでに多くの生物が酸素によって死滅したのである。
特にこれまで二酸化炭素からメタンを作り出して地球を温暖に保ってきたメタン菌は酸素から逃れるように深海底に居を移す。だがそこでメタンを発生させても低温高圧の深海ではメタンはメタンハイドレートとなって海底に降り積もり、もう地球を温めることはなくなった。そして地球の全てが氷で覆われ、太陽光が遮られると浮遊性のシアノバクテリアも死滅。地球は文字通りの死の世界となったのである。
…それから数億年、地球に長い沈黙が続いた。
地球に温暖を取り戻したのは、その数億年の間の火山活動であった。当時の地球の地質活動は現代よりも活発で、大陸の形成が盛んな頃だった。火山性ガスに含まれる二酸化炭素が地球を氷地獄から解放したのである。その間、温暖な地中や熱水噴出孔で細々と生きていた生物の内、酸素を代謝に利用できる様になった者だけが浅海に戻って次の進化の担い手となった。その中の一つが、全ての多細胞生物の祖たる真核生物である。
- ■ 全球凍結からの脱出
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地球には多くの火山があり、そこから大量のCO2などの温室効果ガスが供給し続けられました。海が凍っていなければ、海水に吸収されてしまうはずでしたが、凍った海はそれを拒みます。
温室効果は徐々に高まり、ついに氷雪を溶かしました。それがアルベド効果を下げ、太陽熱の流入量を増やし、気温を上げます。
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地質年代表
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