Subject  : カンブリア爆発(Cambrian explosion)

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 カンブリア爆発(Cambrian explosion)
 カンブリア爆発(Cambrian explosion)とは、古生代カンブリア紀、およそ5億4200万年前から5億3000万年前の間に突如として今日見られる動物の「門(ボディプラン)」が出そろった現象である。カンブリア大爆発と呼ばれる事もある。

この時代、奇妙きてれつな形をした生物=バージェスモンスターが多数現れ、さながら地球上が生命の大実験場でした。

 様々な形態を持った生物が現れる中から現在まで続く基本的な生命の形ができあがりますが、その土台は、カンブリア紀が始まる前の、先カンブリア紀の時代にすでにできあがっていました。  先カンブリア紀には、それぞれの系統の祖先が、それぞれの体のメカニズムを持つに至ってはいたのですが、外見上はほぼ違いがなく、似通った姿をしていました。

 いろいろな体のつくりを持っていた生物が、外見的にも多様になった、というのがカンブリア爆発でおこったシナリオのようです。

 外見的な多様性を持つに至ったきっかけは、まだ明らかにはなっていませんが、ひとつの説としては、生物にとって最も重要な感覚器である「眼」を持つ生物が誕生したことによって、食う食われるの食物連鎖の流れが加速し、その淘汰圧が生物をして多様な姿を持つに至らせた、という考えがされています。

 このころ固い殻を持った生物が多数誕生しています。食べられる心配がなければ身を守る必要はありません。それまでのそれぞれがばらばらに生活していた時代から食う食われるの捕食関係ができあがってきた事を意味しています。多種多様の生物が登場し、生態系ができはじめます。

■ バージェス動物群
 カナダのバージェス頁岩から産するこの時代の化石は有名で、「バージェス動物群」と呼ばれています。分類学的にも謎の多い、特徴的な形態をした生物です。

オパビニア、アノマロカリス、ハルキゲニア、そしてウィワクシア、マルレラ、オドントグリフスのような他の生物を含め、その姿が奇妙奇天烈でわけの分からない生物がたくさん見つかり、しかもそれらの生物の大半ははるか昔に絶滅してしまい、その名残も生きては見ることのできない。

  ⇒ 地質年代表

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