Subject : 表層地盤増幅率
カテゴリー : その他
表層地盤増幅率
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地震波は地下深部の岩盤から、地表近くの比較的固い地層を伝って、さらに浅い表層地層を伝播し地表面に達するが、この際の表層地盤によって振動振幅が大きく増幅されるからである。
表層地盤増幅率とは、地表面近くに堆積した地層(表層地盤)の地震時の揺れの大きさを数値化したもので、地震に対する地盤の弱さを示す。いわば地震の力を割り増しする係数であり、数値が大きいほど地盤は弱く揺れは大きくなる。一般に「1.5」を超えれば要注意で、「2.0」以上の場合は強い揺れへの備えが必要であるとされる。防災科学技術研究所の分析では、1.6以上で地盤が弱いことを示すとしている。
地震による地表でのゆれの強さは、主に、「地震の規模(マグニチュード)」、「震源からの距離」、「表層地盤」の3つによって異なります。 一般には、マグニチュードが大きいほど、また、震源から近いほど地震によるゆれは大きくなります。 しかし、マグニチュードや震源からの距離が同じであっても、表層地盤の違いによってゆれの強さは大きく異なり、表層地盤がやわらかな場所では、かたい場所に比べてゆれは大きくなります。 この効果を、ここでは「表層地盤のゆれやすさ」と表現しています。
地盤の柔らかい地域は、地震発生時に地盤が固い地域よりも震度が大きくなることが、様々な観測や研究によって明らかにされている(表層地盤増幅率)。
軟らかい軟弱地盤は、沖積平野に広く分布しており、海岸近くの埋立地も同様である。こうした軟弱地盤では、地震発生時などに液状化現象が起きる可能性がある。その他にもかつて河川や沼地、水田だった場所なども軟弱地盤となっており、たとえ内陸部であってもやはり液状化現象が起こる可能性がある。
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<出典:独立行政法人防災科学技術研究所>
⇒
マグニチュードと震度
⇒
プレートテクトニクス(plate tectonics)
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