Subject  : 標本標準偏差と母標準偏差

カテゴリー: ソフト > エクセル(Excel)の使い方


 標本標準偏差と母標準偏差
偏差とはデータのばらつきの度合いを表すものです。 偏差には二つの種類がありますので、注意が必要です。
ひとつは標本標準偏差です。標本標準偏差のことを不偏標準偏差 (母標準偏差の不偏推定値)ということもあります。 標本標準偏差を求めるエクセルの関数は、「STDEV」です。 もうひとつは母標準偏差があり、こちらはエクセルの関数では、 「STDEVP」があります。(「STDEVA」という関数も ありますが、こちらは文字列や論理式を計算の対象としたい場合に 使います。)
「STDEV」と「STDEVP」の二つの偏差は呼び名は似ていますが、 考え方の上で大きな違いがありますので、きちんと理解しておくことが大切です。

標本標準偏差では、得られたデータは全体の集団(これを母集団と呼びます)の一部であり、全体の集団から抜き取られた データである、という考えに基づいています。

いっぽう、母標準偏差は、得られているデータすべてが考える 対象の集団の要素である場合に使います。 ある部品を1万個作って製造を打ち切った、そして部品1万個の データをすべて測定したというような場合で、この1万個の 分布を対象に考える場合などがこれに当たります。

標本標準偏差では、母集団の偏差を直接知ることができないので、標本標準偏差をもとに母標準偏差の推定を行なうという考え方です。本当は平均値についても、標本平均と母平均という用語があり、サンプル検査の場合にはきちんと「サンプルデータの平均値」と「母集団の平均値」の概念を区別する必要があります。
あくまで何点かサンプルとして測定したデータで、本当の平均値や偏差の値は知りようもありませんから、標本平均や標本標準偏差の値をもって母集団の分布を推定するという考え方に立ちます。

なお、標本標準偏差と母標準偏差を求める式は、エクセルのヘルプにも書かれていますが、標本の個数:nとするところをn−1と置き換えて計算するかどうかの違いしかありませんから、nが大きくなると次第に両者の偏差の値は近づいてきます。 このことからも分かるように、母集団の偏差を精度良く推定するためには、サンプル数をたくさん取ることが必要です。


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