Subject   : インダス文明(Indus Valley civilization)

カテゴリー  : 歴史  


 インダス文明(Indus Valley civilization)
 インダス文明は、BC2600年からBC1800年頃まで、インダス川流域に栄えた文明である。現在南インドに暮らしているドラヴィダ人の文明と推測され、シンド地方のモヘンジョダロ(Mohenjo-daro)とパンジャブ地方のハラッパー(Harappa)の2大遺跡が残っている。この文明は、1800年頃から洪水や地殻変動によって急速に衰えた。

 BC1500年頃、中央アジアに住んでいたアーリア人(Aryan)がインドのパンジャブ地方に押し寄せてきた。ドラヴィダ人は、一部が南インドに移住した。アーリア人は部族単位に村落に住み、農耕と牧畜を行った。牛を神聖視する風習はこの頃から現在まで続いている。

 彼らは自然現象を崇拝し、神である雷や太陽に供物と賛歌をささげた。この賛歌と儀礼をしるしたものがヴェーダで、最古のリグヴェーダはBC1000年頃までに作られた。

 バラモン(司祭)、クシャトリア(士族)、ヴァイシャ(庶民)、シュードラ(隷属民)の4つの身分からなるカースト制度もこの頃からのものである。

● ジャイナ教
  バラモンが司る宗教がバラモン教である。古代ヴェーダの宗教で、いわゆる古代のヒンドゥー教である。BC500年頃に新しい思想として、ジャイナ教と仏教がおこった。

 ヴァルダマーナ(Vardhamana)が開いたジャイナ教は、バラモンの権威を否定し、人間は苦行によって救済されると説き、不殺生主義を徹底させ厳しい戒律を定めた。 


 ⇒ 世界史年表

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