Subject :ラメセス2世
カテゴリー : 歴史
ラメセス2世
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前13世紀、エジプト新王国の王。ヒッタイトと抗争。
エジプト新王国の第19王朝の王(在位1290〜24年ごろ)。トトメス3世と並ぶエジプト史上の英主の一人とされ、レメセス大王とも言われる。治世の前半は、ヒッタイトに奪われたシリアの回復のための戦争、後半は王権を飾る巨大な神殿の建造にあけくれた。ヒッタイトとの抗争では前1286年頃、2万の軍を率いてシリアに進出、カデシュの戦いでヒッタイト王ムワタリと対決、一時は危機に瀕したが、超人的な活躍で態勢を立て直し、勢力圏を確保した。また和平成ってからは巨大な建造物の造築に務め、有名なカルナック神殿、ルクソール神殿を完成させ、さらにアブシンンベル神殿(アスワン=ハイダムの建造によって水没することとなったため、UNESCOの協力によって崖の上に移築された)を建設した。
- ● カデシュの平和条約
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カデシュの戦いの後、前1269年頃にエジプトのラメセス2世がヒッタイトと結んだ条約は、世界で最初の平和同盟条約と言われている。条約の内容は、領土不可侵(互いに領土を侵害しないこと)、相互軍事援助(いずれかが第3国から攻撃や内乱の場合、要請があれば援軍を派遣すること。当時共通の脅威として「海の民」が出現していた)、政治的亡命者の引き渡しと免責(亡命者は送還するが帰国後は処罰しない)の三点であった。この同盟文は、カデシュの戦いのラメセス2世の武勲とともにカルナック神殿やラメセス2世の葬祭殿(ラメセウム)にヒエログリフで刻まれている。
ヒッタイト王国側ではボアズキョイから発見された粘土板に楔形文字で、同じ内容の条約文が記されていた。
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