Subject : 視床下部のストレス応答の調節
カテゴリー: 医学
視床下部のストレス応答の調節
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動物が攻撃を受けた時には覚醒水準や代謝を高め、闘争や逃走にリソースを集中する必要が生じる。こうしたストレス応答に際しては心理的ストレスも身体的ストレスも共に視床下部室傍核に伝えられる。この室傍核から下垂体、そして副腎へと伝えられるシグナル伝達はストレス応答にとって非常に重要であり、この回路は視床下部-下垂体-副腎系 (Hypothalamic-pituitary-adrenal axis, HPA axis)と呼ばれている。視床下部の室傍核からストレスホルモンとも呼ばれる副腎皮質刺激ホルモン放出ホルモン(CRH)が放出され、それによって刺激された下垂体前葉から副腎皮質刺激ホルモン(ACTH)が産生・放出され、それによって刺激された副腎皮質は副腎皮質ホルモンとして知られる糖質コルチコイドの分泌を高める。このコルチゾールが循環器機能やエネルギー代謝を高め、ストレスに対して全身の防御反応を引き起こす。ストレスは睡眠や性行動を抑制するはたらきをもつ。
<出典:脳科学辞典>
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